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『恋愛教室』体験版 感想
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UnN/Aのデビュー作である『恋愛教室』を体験してみました。

このゲームの特徴はキャラやお話ではなく
投票の結果によってヒロインを選ぶという企画方針。
個人的にこういった企画はあまり好みではないこともあって
今回の体験版もあまり期待せずに触ってみたのですが、
なかなかどうして、意外と楽しめる内容でした。

去年まで女子校だった学園に主人公が転校してきて
ハーレム状態になるのはエロゲーではよくある流れですし、
今までこれ系の作品には魅力を感じなかったんですよね。
それなのに何故今回は楽しめたのかというと、
これは主人公の存在によるところが大きかったです。

この主人公、特に派手な個性があるわけではないですが、
ヒロインへの対応をよく考えているのが面白いですね。
基本的にヒロインたちの長所を褒めて伸ばす方向で
積極的に喜ばせたり照れさせたりするのは見てて心地よい。
何故モテるのか分からない主人公は多々いますが、
この主人公の場合は彼女たちが寄ってくるのにも納得です。

褒めるだけではなく、純粋なヒロインに対しては
黒い部分を見たいという欲望を抱くところもいいですね。
下衆な欲望だと自覚しつつそれを捨てきれない姿は
共感できる部分がありますし、面白い人間だと思います。

ツンツンしているヒロインに対しては
隙を伺いつつ軽く逆襲してぐぬぬとさせるところも良い。
ツンの酷過ぎるヒロインが嫌われるのは
ヒロイン自身の問題ももちろんあるのですが、
やられっぱなしの主人公にも問題があると思っているので
この作品の主人公の対応にはスカッとさせられます。

ヒロインは数が多い割にそれぞれのキャラが立っていて、
どの娘相手でも退屈するようなことはなかったです。
まあ主人公の対応の良さに助けられている面もありますが、
全ヒロインのルートを見てみたくなりました。。
ただ、あくまで数が多い割には頑張っているというレベルで、
ヒロイン4人の作品と比べるとそれぞれの出番が少なく
忙しい作品になっているのも事実なんですよね。

このキャラの多さをどう扱うか。
投票結果が出てヒロインが絞られた後に
選ばれなかったヒロインの扱いをどうするのかなど、
企画から来る不安点があることも見逃せません。
正直、むしろヒロインを搾らずヒロインの多さを生かして
各個別ルートは短いながらもバリエーションに富んだ
作品にしてくれればまだ分かりやすかったのですが…。


まとめ。
プレイ前の悪い印象覆してくれた体験版でした。
主人公のヒロインへの対応がちょうどいいおかげで
引っかかる部分が少なく、ストレスが少なかったです。

ただ、この作品の魅力は個性豊かなヒロインたちに対して
綺麗に対応する主人公によるところが大きいですし、
ヒロインが少なくなるとパワーダウンしてしまうような?
ヒロインの数が減ってしまうとシナリオ勝負になりますし、
果たしてそこでどれだけのものを見せられるのか…。

そんな感じで不安要素はあるものの、
今のところキャラや雰囲気との相性は悪くないですし、
6月の購入候補としてストックしておきます。

テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

『茜色の境界線』体験版 感想
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ALcotハニカムの新作である
『茜色の境界線』を体験してみました。

ハニカムといえば基本的には萌えゲーを出しつつ
その影でこっそり伝奇ゲーをいくつか出してたりしますが、
今回の作品も伝奇ゲー寄りになっています。
個人的にハニカムの伝奇ゲーは微妙だと思っているのですが、
今回の作品もその例に漏れずいまいちな感じでした。

体験版の流れは普通の学生が妖狐との出会いをきっかけに
タタリとの戦いに巻き込まれるというものですが、
日常パートが妙にダラダラしてるんですよね。
日常が崩れる展開をやるために日常パートが必要なのは
確かなのですが、特に主人公が面白いわけでもなく
会話が凝っているわけでもないので読むのが辛かったです。
男親友は悪い意味でやかましいですし。

かといって非日常パートがいいかというとそうでもなく、
やたらと思わせぶりなセリフで引っ張った末に
盛り上がりない展開が待っているというのがなんとも。
巴も霞も大口叩いている割にアッサリ敵に出し抜かれるので
二人が凄くお間抜けに感じられちゃうんですよね。
普通だと初バトルではある程度見せ場があるものでは?
そのせいで敵の凄さもいまいち伝わってこなかったです。
雑魚を倒すシーンぐらい入れても良かったような。

バッドエンド後にループするというのも
今となっては有り触れたオチで意外性は少ないですね。
だからこそ、そこに至るまでの積み重ねが大事なのですが、
今回はループするまでの積み重ねが少な過ぎて
凄く淡々とループしているような印象を受けました。


まとめ。
一言でテンプレ作品といっても良し悪しがありますが、
この作品の場合は悪い方のパターンではないでしょうか。
あらすじだけ見ると無難な感じなのですが、
意味の薄い日常パートがダラダラ続くかと思えば
肝心なところはあっさり流されたりするので
読んでいる側としてはどこで盛り上がればいいのやら。
作品との呼吸が合わないと読んでいて疲れます。

情報を出し惜しむループ物といえば
最近プレイした『9-nine-』もそうでしたけど、
あっちはまだ日常パートが面白かったから救われてましたね。
でもこちらは日常シーンでギブする可能性が高いので
ひとまず6月の候補からは脱落です。

テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

『ウルトラマンF』小林泰三 感想
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初代ウルトラマンの後日談的小説…でいいのかな?
自分はウルトラマン本編は見ていないですし
設定についても基本的な知識しか持っていないのですが、
それでも特に引っかかることなく最後まで読めました。
…いやむしろ初代を見ていた方が引っかかるのかも。

話としては、ウルトラマンが去った後も地球には
様々な脅威が飛来し、人類が四苦八苦するというもの。
研究シーンが多いのは面白いですね。
今まで現れた怪獣の研究から怪獣に対抗するための
超兵器や巨大化の開発まで、SFとしても興味深い内容です。

戦闘以外でのイザコザが多かったのも面白い。
人類の組織間での手続きや勢力争いのせいで
怪獣対応が後手に回ってしまうことが多かったですが、
これは初代からそうだったのか気になるところです。

怪獣が出るとまず交渉しようとするのも新鮮でしたね。
戦隊やライダーだと敵が一つの勢力なことが多いですし
毎回交渉する必要なんてないですけど、
ウルトラマンでは様々な知的生命体が存在するのが違いか。

新たなウルトラマン「F」が誕生する流れから
ウルトラマンの本質を掘り下げていたのは良かったですし、
更にその後も続く戦いにまで触れていたりして
まさに今だから書けるウルトラマン小説という感じでしたね。
大人となった今改めてウルトラマンを見たくなりました。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

『天下一の軽口男』木下昌輝 感想
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上方落語の祖ともされる米沢彦八の物語。

文化面の偉人でありながら大衆落語というジャンルゆえに
その実態がほとんど知られていない米沢彦八ですが、
だからこそ作者が自由に書くことができる面もありますね。

この本の彦八の物語は分かりやすいサクセスストーリー。
江戸時代初期の落語界と聞くととっつき辛そうなお題ですが、
話が分かりやすいためすらすら読み進めることが出来ます。
落語の一門というと今でこそ文化エリートとはいえ、
落語がなかった時代に話で身を立てるのがどれだけ大変だったか。
そんな不可能と思われていた夢に人生をかける彦八の姿には
呼んでいるこちらまで勇気付けられました。

ただ、安楽庵策伝関連の使い方は微妙だった気がします。
彦八の話だけでは話が広がらなかったのかもしれませんが、
策伝と彦八の繋がりはどうもとってつけた感が強い。
これはこの繋がりが中盤で決着が付いてしまって
終盤には出てこなくなるというのが大きいかも。
序盤であれだけ意味深に結構なページ数で語ったんですし、
終盤にももう一押し、面白い絡みが欲しかったです。

しかし木下さんの作品といえば「人魚ノ肉」のような
ドロドロした歴史ホラーなイメージだったのですが、
今回のような明るくて前向きな作品も書かれるんですね。
これはこれで読みやすいので悪くないのですが、
自分はやはり重苦しい歴史ホラーの方が好みだったりします。

テーマ:歴史小説 - ジャンル:小説・文学

『ニュートンと林檎の樹』感想
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laplacian『ニュートンと林檎の樹』応援中!
Laplacianの2nd Projectである
『ニュートンと林檎の樹』の感想です。

タイムトラベル物ということで上手くまとめられるか
心配していたのですが、そこについては全く問題なしでした。
過去に飛んでからも状況が二転三転して飽きないですし、
万有引力のオチもいい意味で予想を裏切ってくれましたね。
ラビについては賛否はあるでしょうけど使い方は面白い。

ややこしい設定をシンプルに見せていたのもいいですね。
万有引力の法則がなくなった影響を雑誌の内容の変化という形で
表現したのは分かりやすくて良い描写方法だと思いますし、
ご都合主義を適度に混ぜ込んだライトな物語になっています。
雰囲気も重くなり過ぎずコメディちっくなノリで読みやすかった。

あと、ムービーを使った演出は面白かったですね。
BGMに合わせた声優さんの語りは耳に残りますし、
内容もキャラの個性全開という感じで洗脳されました。
この演出は次回作にも繋げて欲しいところ。

ただ、話はテンポよく進んだものの、
ヒロインとの関係の掘り下げやイチャラブもあっさり気味。
主人公とヒロインがくっつく過程は短いですし、
ヒロインと恋人関係になってるという実感は少なかったですね。
幼馴染で比較的付き合いの長い四五はともかく
他のヒロインは割と唐突に惚れてる感が強かったです。
主人公がそれほど目立った活躍しなかったことも大きいかな。
エロについても最近よくあるおまけ水増しスタイルなのが
本編でイチャラブが少ないという印象に繋がっています。

まあこれはストーリーの方にも原因があって、
タイムパラドックスの修正に追い立てられている状況で
普通にイチャコラしていたら違和感しかないのもまた確かです。
ぶっちゃけ、このストーリーならエロ描写を全部カットして
過去修正と主人公の立ち直りがメインでもいいぐらい。
ただそれだと売れないでしょうし、エロゲーとして出すために
エロを混ぜてみましたって感じでしょうか。


まとめ。
読み物としては面白かったですが、エロゲーとしては難しい。
自分が期待していたタイムトラベルや万有引力については
しっかり纏めてくれたので満足感は高かったのですが、
逆に悪い予感がしていた恋愛やエロ描写については微妙で、
期待以上の出来とまではいかない作品でした。
まあイチャラブを入れにくそうなストーリーではありましたけど、
そこを上手くやりくりしていれば名作になれたかも。惜しい。

自分はこの手のストーリー重視作品でも問題ないのですが、
嫌いな人は徹底的に嫌いそうな構成ではありますね。
長所短所がハッキリしているので
今後購入する人はしっかり下調べすることをオススメします。

以下ネタバレで少し。
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