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『BALDR HEART』 感想
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戯画のバルドシリーズの最新作『BALDR HEART』の感想です。

体験版をプレイした際には、今までのシリーズと比べて
学園物に近い導入部のせいか温そうな印象を受けたのですが、
なかなかどうして、後半は骨太なSFストーリーでした。
フォースやスカイの設定が好きだった故に
体験版をプレイして不安を感じていた方々は安心していいかと。

SF設定だけではなく、ルートをクリアするごとに
少しずつ真相が暴かれていくというシナリオ構成や、
数々の伏線によるどんでん返しの潜むストーリーも健在。
今回も最後の最後まで目が離せない作品に仕上がっています。

ゲーム部分についても多分問題なし。多分。
いやもう最近は昔ほどゲームをやり込まなくなりましたし
今回のバルハも低難易度を軽いコンボでクリアした程度ですが、
ダラダラとドンパチしてるだけでも結構楽しめました。
流石に戦闘システムは熟練の粋にありますね。
やり込みはじめると粗が見えるかもしれませんが、
そこらへんを研究するのは他の方々にお任せします。

そんな感じで単品で見ると高評価になる今作ですが、
フォースやスカイと比べると足りない部分もあったり。
個人的に足りなかったのは大きく分けて二つ。
まず一つ目はキャラの個性ですね。
今回は主人公、ヒロインともに薄味だったような気が。
主人公はよくいる無個性系だと思えばいいですけど、
ヒロインが突き抜けた魅力を持っていなかったのは痛い。
今までのヒロインはもう少し特徴的だったと思うのですが…。

もう一つは主人公の立場。
バルドシリーズといえばルートごとに
主人公の立場が大きく変わるのが魅力だったのですが、
今作ではどのルートでも同じ立場だったのが物足りないです。
この影響は個別ルートの作り方にも出ていて
序盤の月詠ルートはネタバレを抑えているせいで
非常にあっさりとした内容になっている反面、
全てが明かされる凪ルートは凄く濃い内容になっているという
個別ルートのバランス崩壊を招いています。
一本の話としては面白かったんですけど、
複数ルートのあるエロゲーとしては難があったのは確かかと。


まとめ。
自分は体験版プレイ時に「大丈夫か?」と思っていた組ですが、
終わってみるとしっかりバルドしている作品でしたね。
謎が謎を呼ぶストーリーと安定感のあるシステムのおかげで
SF+アクション好きにとっては美味しい作品に仕上がっています。

一方でフォースやスカイと比べるとあっさりしている面も多く、
あのレベルを期待してしまうと物足りなさを感じるのでは。
今回は分割2本ではないですし、作品の規模では
スカイに劣るのは仕方がないというのも分かるのですが…。

とはいえ単体で見れば楽しめる作品でしたし、
バルドシリーズが健在というのは長年エロゲーをプレイしている
エロゲーマーにとってはそれだけでも嬉しいことなのです。
次回が何年後になるか分かりませんが、
その頃も元気にエロゲーをプレイしていたいものですね。

以下ネタバレ。
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『アマツツミ』 感想
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Purple softwareの最新作である『アマツツミ』の感想です。

久々に良い夏ゲーをプレイした気がする。
ここ最近、夏ゲーの当たりを引いていなかったのですが、
この作品は久々にひと夏の出会いを感じさせてくれました。
自分の中では御影さんといえば水夏のイメージだったんですけど、
この作品も御影さんの代表作として心に刻まれる出来でしたね。

前作であるクロクロはキャラと共通ルートが素晴らしかった反面、
個別ルートの物足りなさが目立つ作品だったのですが、
今回はシナリオ構成を大きく超えたおかげで、
前作の欠点をある程度、改善できていたと思います。
今作では物語の本筋が一本あって選ばれたヒロインが
派生ルートに外れて行くというリタイア方式を取っているのですが、
派生ルートでは前作で不足していたヒロインとのイチャラブが
しっかりと描かれていたのが好印象でした。

ただ、派生ルートの場合はイチャラブは十分だったのですが、
ストーリー的な盛り上がりは控えめになっているので
派生ルートクリア後に若干の物足りなさを感じたのも確か。
伏線担当であるこころ、響子、愛はこのタイプですね。
逆にクライマックス担当であるほたるの場合は
ストーリー的な盛り上がりについては文句なしだったものの、
イチャラブが他よりも若干薄めというバランスになっています。
まあシナリオ構成的に偏るのは仕方ないかもしれませんが。

とはいえ、全体的な出来に対しての満足度は高めです。
こころ、響子、愛にしても共通ルートでは
それぞれに盛り上がるシーンを与えられていましたし、
ほたるというキャラクターに仕掛けられていたギミックも
なかなかハードな設定で期待に応えてくれるものでした。
先にプレイしたフローラル・フローラブでもそうでしたけど、
やはり締めのシナリオがしっかりしていると読後感がいいです。
まあその分、ラストヒロインであるほたるへの好き嫌いが
作品への好き嫌いに直結してしまう傾向があるのですが、
自分の場合はそれがいい方向に働いてくれました。
…クロクロもラストがDDだったら評価上がってただろうなぁ。


まとめ。
とある田舎で起こったひと夏の奇跡を美しく描いた良作。
キャラは可愛くてシナリオのボリュームも十分。
オチに関しても綺麗に纏まっていて爽やかな気持ちで終われます。
ほたるメインとはいえほたる以外のヒロインの扱いも
エロゲーヒロインとしては十分なものでしたし、
体験版の雰囲気が合った人なら楽しめるのではないかと。

もう少し話が突き抜けていれば傑作になれたかもですけど、
そこは一歩間違えて超展開になる可能性も高いですし、
この辺りで止めておくという判断は正しかったかもしれません。
あと、前作の欠点を直していこうする姿勢には好感が持てました。
御影さんの作品は自分的には当たり外れが結構あるのですが、
この流れなら次回作にも期待ができそうですね。


以下ネタバレで少し。
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『フローラル・フローラブ』 感想
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フローラル・フローラブ応援中!
老舗メーカー、SAGA PLANETSの新作、
『フローラル・フローラブ』の感想です。
今回はネタバレ多めな内容になっているのでご注意を。

さて、プレイし終えた感想ですが…うむ、面白かった。
体験版を触った時点では、ヒロインは可愛いものの
ギフトや忍者などのトンデモ設定をどう着地させるのかが
不安だったのですが、終わってみれば綺麗に纏まっていました。
いや忍者はあんまり関係なかったですけど。

まずヒロイン4人のルートについてですが、
これは意外にも真っ当なエロゲーシナリオでした。
主人公の設定が重めなのでシリアス寄りではあるのですが、
主人公とヒロインの関係を丁寧に進めて行くのを重視しつつ、
トンデモ展開は少なめで堅実な内容になっています。
どのルートも基本的にヒロインが主人公の過去の傷を癒し、
癒された主人公がヒロインの問題を解決するという定番の流れ。
正直、体験版の棒手裏剣の場面が一番トンデモだったぐらいです。
この忍者設定のせいで後半はバトル物になるような
予感もしていたのですが、それについては的外れでした。

莉玖がグランドルートだったのも予想外。
体験版での出番の少なさはサブキャラだからかと思いきや、
それも莉玖というキャラの設定から来るものだったのはお見事。
各ヒロインルートで重要な存在であることを匂わせつつ、
グランドルートに繋げて行くシナリオ構成はよく出来ていたかと。

ただ、莉玖の扱いの難しさを実感する部分も多かったです。
莉玖自身のルートの出来はよく、彼女自身も非常に可愛いのですが、
だからこそ共通ルートでもう少し出番が欲しかったですね。
序盤で彼女の出番が少なかったからこそ、
グランドルートでの扱いに驚いたという面はありますし、
籐太さんらしいどんでん返しだとも思うのですが、
個人的には、真のヒロインは序盤から
それらしいオーラを漂わせている方が好きなんですよ。
この序盤だと莉玖目当ての人はサブだと勘違いして
回避してしまいそうなところも勿体無いです。

あとは、莉玖以外のルートが前座に感じてしまうのがなぁ。
まあ一応、各ルートでのその後の話も語られてはいましたけど、
これもまた個人的な好みで引っかかるシナリオ構成だったり。
今回はグランドルートが莉玖だったので当たりでしたけど、
自分の好きなヒロインが前座扱いだと辛いんですよね…。


まとめ。
終わってみれば良いロリババアゲーでした。
いやまあ期待していたものとは全く違う方向なのですが、
幼い頃から顔なじみのロリババアが大好きなのでこれはこれで!

ただ、バトルが殆どなかったことやメインヒロインが
莉玖だったことを考えると結構な体験版詐欺ゲーですし、
そこをどう取るかによってかなり評価の分かれそうな作品です。
自分としては莉玖の扱いで最終的な評価は上がりましたけど、
他のヒロインのルートは物足りなさを感じる部分も多く、
決して手放しで褒められる作品ではなかったです。

凝ったシナリオ構成が売りの作品ではあるのですが、
他人に勧めるなら最初から莉玖の扱いを明らかにして勧めた方が
後々面倒がなさそう…というのがこの作品の難しさですね。


以下、個別ルートの感想です。
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『ISLAND』 感想
公式はこちら
フロントウイングの最新作である一般向けゲーム、
『ISLAND』をクリアしてみました。

…うん。すごく、おもしろかった(こなみかん

いやもうホントこれにつきます。
体験版の内容はお馬鹿な主人公と可愛いヒロインたちによる
平凡なドタバタコメディちっくな会話がメインでしたし、
未来編の予告があったとはいえ不安は拭えなかったのですが、
最終的には自分の予想を超えた壮大な物語を見せてくれました。
やっぱSFは全力で大風呂敷を広げなあかんでしょ!

でも全体の構成としてはちょっとスロースターター気味かな。
体験版ではSF要素はちょい見せ程度でしたし、
夏蓮ルートなんかも青春物っぽい雰囲気が強かったです。
このルートも面白くないわけではないのですが、
全体から見るとウォーミングアップ的な位置ですかね。
しかし紗羅や凛音のルートは伝奇SFホラーとも言えるような
謎が謎を呼ぶ展開が多く、最後まで気が抜けなかったです。
割とヤンデレちっくな演出が多かったのも実に僕好み。

まあ、この作品が本気を出すのはここからなのですが、
流石にネタバレするわけにはいかないので割愛。
予告の未来編を見てそっち方面の話を全力で期待した状態で、
それでもなお期待の上を行かれる内容だったと言っておきます。
設定を使ったミスリードからのどんでん返しが非常に多く、
何度も何度も騙されてしまったのは悔しいやら嬉しいやら。
あの結末をどう取るかは人によって大きく分かれそうですが、
個人的にはちょっと切ない感じが大好きな終わり方でした。

引っかかったのは主人公が悩み過ぎなところですね。
大きな問題なので悩んでしまうのも分かるのですが、
後半はもう少し覚悟完了してシャキッと動いて欲しかったです。
決めるところは決めるのですが、そこまでがちょっと長い。
まあそれを補って余りある物語の面白さに助けられた感じですね。


まとめ。
久し振りにガチなシナリオゲーをプレイした気がする。
プレイ時間的には大作と呼ぶのに相応しいボリュームでしたし、
細かい伏線を回収しつつ壮大なSFに纏め上げた手腕はお見事。
タイムトラベルという定番の素材を扱っていながらも、
最後まで退屈させない意外性を持った作品に仕上がっています。

一般向けと聞いてどうなることかと思いましたけど、
この出来ならエロ抜きで勝負したのも納得できる出来でした。
エロシーンを入れられそうなタイミングはありましたけど、
この内容ならエロは入れない方が綺麗かもしれませんね。
シナリオだけで勝負できるゲームはもっと増えて欲しいですし、
そのためにも口コミで売れて欲しい作品です。

以下ネタバレで少しだけ。
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『ノラと皇女と野良猫ハート』 感想
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『ノラと皇女と野良猫ハート』 パトリシア
はと氏の独特なテキストが売りであるHARUKAZEの新作、
『ノラと皇女と野良猫ハート』の感想です。

地上を滅ぼすためやってきた冥界の皇女様が主人公と出会い、
ちょっとエッチなドタバタ生活を送ることになる本作。
この導入だけを見るとよくあるエロゲーっぽいのですが、
主人公にかかったキスすると猫になるという呪いと
はと氏特有の勢いのあるテキストのおかげで
並みのラブコメとは一味違った作品になっています。

本作の売りはやっぱり独特のテンポの会話劇でしょう。
常に変化球をぶつけ合うようなと言えばいいのでしょうか。
日常会話からピロートークまで常にちょっと変なんですけど、
そこが面白さや可愛さをブーストしているんですよね。
これについては体験版でも十分味わうことが出来ますし、
体験版のノリが合った人なら買って損はしないはず。

逆にストーリーについてはそれほど凝っているわけではなく、
シンプルな話をキャラ描写や台詞回しで盛り上げる感じなので、
テキストが合わない人には厳しい作品になるかと思われます。
個別ルートのシリアスシーンもそれほど長くなく、
シリアス中でもギャグをぶっ込んでくることが多いので
壮大で真面目な話を期待していると肩透かしを食らうでしょう。
壮大な馬鹿話を期待していると悪くない作品ですが。

盛り上がる場面でポエムが出てくるのは賛否両論かなー。
個人的にはこのライターさんのポエムとは相性がいいですし
告白シーンで絶叫するような流れはドストライクなのですが、
そこで醒めちゃうような人には相性が悪いかもしれません。

個別ルートではやっぱりパトリシアが好きです。
ルートとしては長い方でしたけど、ギャグとシリアスが
上手い具合にごちゃ混ぜになっていて退屈しなかったです。
パトと比べるとシャチは全体的にまったりし過ぎで、
未知とユウキはネタがちょっと重かったですね…。
でもヒロインとのイチャラブという点では
前作とは違ってどのルートも楽しめたのは良かったです。
どの娘も全力で頭の悪い会話をしてくれるのは素晴らしい。

しかし前作と比べた場合、良くも悪くも普通になりましたね。
ギャグの電波度は減りましたし、前作の男キャラのような
頭のおかしな連中もいなくてとっつきやすくなった印象。
もちろん前作みたいに外れルートがなくなったというような
メリットもありますし、作品の完成度は上がっているのですが、
個人的にはちょっと寂しさを感じていたり。
まあ、アニメ化まで考えると前作のようなノリよりは
今回の方がずっと向いているのは確かですが…。


まとめ。
正直、作品が発表されたときの印象は薄かったですし、
体験版をプレイして購入を決めた後も
前作ほどの期待はしていなかったのですが、
なんだかんだで最後まで楽しめる作品だったと思います。
今までより若干パワーダウンしたとはいえ
それでも日常シーンの面白さはトップクラスですし、
ヒロインとのイチャイチャについても今回は文句なし。
ギャグが多い作品ですがほんの少しだけ泣かせに来たりもして、
このほんの少しの部分が妙にツボだったりするんですよね…。

間違いなく、前作よりは人に勧めやすい作品でしたし、
最近面白いテキストに飢えているような人には
とりあえず体験版を触ってみることをオススメしたいです。


以下ネタバレ感想を少し。
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テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム