2016/08/03

スズキ・バレーノ 試乗感想

時間が出来たのでスズキの輸入車に試乗してきました。

このバレーノ、インド産だったり1.0ターボだったり
何かと話題が多い車ですが、果たしてその出来や如何に…。

まず内装ですが、デザインはなんともチープな感じです。
最近の国産ではちょっと見ないデザインですが、
強いて言うならマーチなどのアジアンカーに近い雰囲気。
メーターの青い部分も塗装だったり、天井が毛羽立ってたりと
長く乗れば乗るほどチープな部分が気になって行きそうです。
スペースに関しては前後は問題ないのですが、
後席に座ると頭上スペースが厳しく感じられました。
折角スイフトを圧倒できる前後スペースがあるんだから
この際十分な高さも備えて欲しかったですね。
こうして見るとやはりフィットの室内空間は凄いなと。

走りに関しては思っていたよりも普通な印象。
1.0ターボは1.2NAと比べると明らかにパワーはありますが、
1.5NAと比べるとちょっとギクシャクしている感じですね。
超低速では非力でもターボが効き始めると一気にトルクが出て、
しかしそこから更に踏み込むと意外と伸び代がないという
いかにもダウンサイジングターボ的な動きです。
実用域でのトルクは十分ですが、ちょっと嫌な動き。
あと、振動や音質はやっぱり4気筒よりも劣りますけど、
これは慣れれば気にならなくなるレベルではないかと。
それよりもロードノイズが結構大きいのが気になりました。

足回りは硬めですけど角が取れていて乗り心地がいいですし、
路面のいい道路なら地面に吸い付くように走ります。
ただ、ちょっと大き目の段差を通る際には
フワッと浮いたような感触を覚えることがありました。
これは車体が軽いこととサスのストローク不足で
車体が浮いてしまっているのかしらん?
950kgって重量級の軽自動車よりも軽いからなぁ。
高さが低いのでアルトみたいに横転はしないでしょうが、
限界時の挙動には不安が残るところです。

試乗車の燃費計は9km/Lといまいちでしたけど、
試乗中にグングン上がっていったので実燃費は悪くなさそう。
しかしカラー液晶の表示は一見綺麗なんですけど、
いざ運転してみると他社と比べて忙しく動くので
運転中には目障りにも感じられました。
こういう機能へのセンスのなさはいかにもスズキですね。


まとめ。
全体的に悪くはないのですが、良くもないという感じです。
このクラスでACC付きで1.0ターボというのは魅力ですが、
サイドカーテンエアバッグが装備できなかったり
インテリアがチープだったりとそれなりに欠点もある。
この装備で170万という価格は決して高くないのですが、
やはりこの価格だと我慢する必要のある部分も多いですね。
自分としては、もう少しお金を出して他の車を狙います。

個人的にはスズキはに多少価格が高くなっても
安全性や快適性に力を入れた車を作って欲しいのですが、
売れなかったときのダメージを考えると難しいでしょうね…。
2015/09/18

スズキ・バレーノについてあれこれ

久々の車ネタ。
今回は試乗レポートではなく、
スズキの話題の新型車「バレーノ」について書きます。

とりあえず「次期スイフトか」という問いのついては
今のところは「No」だと思っています。
以下、理由を述べていきます。

まず最大の理由がバレーノはインドで作るということ。
この車、元々はマルチスズキが国内シェアを確保するために
作りたがっていたもので、マルチスズキの高級ブランドである
「NEXA」で売るというのが最大の目的なんですよね。
「NEXA」ではバレーノ、スズキではスイフトという
ブランドによる色分けすることが目的なのに
これをスイフトとしてしまうと本末転倒でしょう。
マルチスズキをインドだと侮るなかれ。
既に日本国内のトヨタに匹敵する台数を売っていますし、
インドトップメーカーだけに車種数が必要なのです。

こうして見ると、バレーノとスイフトのサイズが被るから
バレーノ=次期スイフトという考えには穴があります。
インドではバレーノとスイフトは別のお店で売る車ですし、
バレーノだけだとスズキで売る車がなくなるんですよね。
欧州や日本で売る場合はサイズは被りますが、
スイフトより一回り大きいサイズに
ターボや追従式クルコンといった上級装備によって
価格的にも差別化することは可能かもれません。
ただ、スズキとしては欧州や日本では日本製スイフトを
売りたいでしょうし、積極的に売る気はないのかも?
マジャールスズキもバレーノにはノータッチですし、
あちらもスイフト待ちなのかもしれませんね。

インドにおけるスイフトの役割についてもう少し。
インドにおけるスイフトはハッチバックだけでなく
セダンである「ディザイア」も存在してるんですよね。
このディザイアはそれはもう不細工な車なんですが、
サイズに関しては4m未満で税金が安いのが強み。
バレーノセダンでは4mを切るのは不可能ですし、
ディザイアの客層を捨てることになってしまいます。
これが理由で、次期スイフトは若干小型化するのでは?
という説もどこかで見たような気がするのですが、
ソースが見つからないので自分の妄想かもしれません。

スズキのロードマップも見てみましょう。
今後Bセグ2車種、YRAとスイフトを投入するというのは
随分前に発表されていることなんですけど、
何故かバレーノがスイフト扱いされることが多い。
でもバレーノはYRAですしスイフトは別に計画されてるねんな。
そして相良工場では2016年後半からスイフトの増産を予定。
これはあくまで現行スイフトの増産計画ですし、
バレーノとスイフトをしばらく併売するからには
バレーノが次期スイフトとは言えないでしょう。

更に最近これまたインドでスクープされましたが、
コード「YSD」というコンパクトカーの存在があります。
このYSD、どうやらハッチバックとセダンの2タイプらしく、
まさに今のスイフトの位置にピッタリ収まるんですよね。
これこそが次期スイフトなのではないでしょうか。

というわけで自分はバレーノは次期スイフトではない派です。
まあ、プラットフォームが共通なのは確定していますし、
まったく別の車というわけではないと思いますけどね。
あと、個人的にはバレーノのデザインがいまいちなので
スイフトであって欲しくないという個人的感情もあります。

しかしインドのスズキ情報は本当に早い。
バレーノ=YRAの実車画像なんて1年前に出てましたし、
日本の車雑誌やサイトではとても追いつけませんね。
まあスズキの国内でのガードは堅過ぎると思いますけど。
2015/07/31

スズキ・アルト 試乗感想

先代に比べて大幅に軽量化され、
ついにHV車に並ぶカタログ燃費を叩き出したアルト。
前々から気になっている車だったのですが、
今回ちょうど車検の代車として回ってきたので
ちょっと乗り回してきました。
ちなみにAGSではなくいつものCVT車です。

話題になった外装は個人的には可もなく不可もなく。
全体的なデザインは好きなんですけど
フロントマスクはもう少し複雑にして欲しかったかな。
レトロ感は出ていると思いますけど
個人的にはあまり好きではない顔です。

内装はとても安っぽい。
実際安い車なんだから仕方がない。
とはいえデザイン自体はカジュアルに纏まっていますし、
変に安っぽさを隠そうとするよりも好感が持てます。
でもエアコンパネルのデザインは嫌い。
実際に触ってみるとなかなか使いやすいんですけど、
個人的にはダイヤルがあるのが好きなんですよね。
シートは前席は適度に硬くホールド感もそこそこで
街乗り程度なら特に不満もなく過ごせそう。
後席は平坦過ぎますけど長時間座らなければOKかな?

走り出してまず感じるのは出足の良さ。
するすると滑るように走り始めるこの感じは
先代と比べて大幅な軽量化がされた恩恵か。
流石に加速時にはエンジンが唸りますけど、
それでも街乗りでは十分なパワーを発揮できます。

ただ、悪い意味で軽さを感じる面もあり。
剛性感は十分で足回りも固めなので
平坦な道をゆったり走る分には問題ないのですが
ちょっと路面が荒れると妙にフラフラするんですよね。
硬い足の上に頑丈で軽い箱が乗っている感じ。
軽快さと引き換えにドッシリ感は薄くなっているので
駄目な人は駄目そうな乗り心地かもしれません。
個人的にはあまり好きではない乗り心地です。

燃費は凄いですね。
雑に乗ってもリッター20kmを切らないです。
車体価格も安いですし経済性はかなりのものでは。
アイストは相変わらず違和感がありますが、
マイチェンでSエネが付けば少しは解消されるでしょう。


まとめ。
よくできた足車という感じでしょうか。
安いなりの部分は多々あるものの、
経済性の高さは折り紙つきですし
道具として使うのなら十分な出来だと思います。

ただ自分で買うならやっぱりもう少し上の車かな。
アルトの軽快さも魅力ではありますが、
乗り心地となるとワゴンRの方が好みですしね。
スズキは今後も軽量化に力を入れるようですけど、
こういう乗り心地の車が増えるとなると
購入候補から外れていくかもしれませんね。
小型車ぐらいの重量なら問題ないかもしれませんが。
2015/03/14

スズキ・S-CROSS、マツダCX-3、比較感想

スズキとマツダの新型車に連続で試乗してきました。
CX-3の方はかなり力を入れて宣伝しているのに対して
S-CROSSは開発時期も結構前で目標販売台数も少ないですが、
果たして実際乗ってみた印象はどうだったのか。

○外見
……なんだかCX-3、小さくね?
いやデミオとの比較写真でもそんな印象はありましたけど、
実際見てみてもデミオの方が押し出しが強いというか。
一見するとキャビンが小さく見えるせいなんですかね。
対するS-CROSSはスペック通りの大きさを感じました。
前も横も後ろもSUVらしい力強さがあります。
デザインとしてはCピラーをブラックアウトさせてる
CX-3の方がお洒落で、S-CROSSは定番という感じですか。
どちらも一長一短。あとは好みですかね。

○内装
これも外装と同じですね。
CX-3はお洒落でS-CROSSは定番という印象です。
ただ、レザーが使われているCX-3の質感は流石ですけど
S-CROSSの方も実際見てみると意外と質感が高いです。
これは写真よりも実際に見て触って欲しいところ。
メーター周りも昔ながらの感じで落ち着きますしね。
CX-3は良くも悪くもデミオの上級バージョンなので
上質ではあるものの新鮮さが薄いのが難点かな。

○走り
S-CROSSは図体の割に排気量が小さいので
急な坂道では回転数が上がりがちになるのですが、
遮音が上手いせいかエンジン音がかなり静かでした。
CX-3の方はほとんど2000回転を超えないんですけど、
それでも街乗りの限りではS-CROSSの方が静かだと思います。
高速での伸びは…流石にCX-3の方が上だろうなぁ。
CX-3はアイドリング時にほぼ無音なのには驚きましたけど、
超低速時のターボラグはデミオよりも気になりました。

足回りはCX-3の方が固く感じました。
S-CROSSは固めであってもしなやかさがあるのに対して
CX-3は車重を支えるためかちょっと動きが渋いです。
総合的に見て快適さではS-CROSSがリードしている印象です。
操舵感覚や足回りの反応もS-CROSSの方が自然で好きですが、
スポーティーさを求めるならCX-3が良さそうです。
スズキご自慢のALLGRIPは…試乗で体感するのは難しいでしょ。
そうそう都合のいい悪路なんてありませんて。

○装備
これはCX-3の圧勝でしょう。
S-CROSSは地味に左右独立エアコンだったりしますけど、
それよりもCX-3の自動ブレーキやサイドエアバッグが大事。
ってか、何故S-CROSSはサイドエアバッグを抜いたのか。
先代SX4や輸入車仲間のスプラッシュには装備されてましたし、
スズキも安全装備に力を入れ出したのかと期待してたのに…。
燃費についてもCX-3の圧勝でしょうね。
S-CROSSの試乗車もリッター13.5だったので悪くはないですが、
低燃費でしかも軽油なCX-3相手だと分が悪過ぎます。


○まとめ
全体的にCX-3には厳しめの評価になりましたけど、
むしろS-CROSSの出来が想像以上だったことが大きいです。
先にS-CROSSに乗るとCX-3の粗が目立ってしまうというか。
ディーゼルのターボラグも本来なら気にならないはずが、
S-CROSSの自然な挙動の後だと気になるんですよね。

でも自分が買うとしたらCX-3の方でしょうね。
自分で乗るにしても他人に勧めるにしても
まずは安全装備あってこそという考え方なので。
サイドエアバッグを外したスズキに抗議するという意味でも、
S-CROSSを買いたくないという気持ちが強いです。
S-CROSS、車としての出来がいいだけに惜しいですね。
2014/12/22

ダイハツ・ムーヴカスタム、ウェイク 試乗感想

ダイハツの基幹車種であるムーヴが
フルモデルチェンジしたので早速乗ってきました。
ついでにデカデカもといウェイクにも乗ってきました。

まずはムーヴについての感想。
グレードは非ターボのカスタムハイパーです。

グレードがカスタムでしかもモデルチェンジの売りである
ハイパーということもあって外装はかなりいかついです。
グリルをクワッと開いてるデザインは自分としては
好みではないのですが、最近の流行には合っているかな。
トヨタ車もでかグリルばっかになってますし。

内装の方ももうコンパクトカー以上ですね。
パーツの色合いゴージャスですし、TFT液晶は綺麗です。
ごちゃっとしたデザインの好き嫌いはともかくとして、
軽自動車の進化が留まるところを知らないのは確かですね。
ただ、横幅の限界のせいでメーターにしろエアコンにしろ
狭苦しい配置になっているのは軽自動車の悲しさか。
こればかりは車体が大きくならないとなぁ。

いざ走らせてみると所詮はノーマルエンジンなので
パワーこそないものの、ボディの剛性感はかなり高め。
最近のムーヴは燃費でワゴンRに負けているせいか
走行性能を売りにしていますけど、宣伝に偽りなしです。
ピッチングは少なくロールも抑えられていて安定感がある。
シートのホールド感も軽にしては上等でしょう。
これならターボだと高速もそこそこ走れそうですね。
営業の人がパッソは超えたと言っていましたけど、
確かにこの出来ならパッソは超えていると思います。

続いてウェイクの感想。
グレードは最上級のGでこちらはターボ付き。

外装は…背が高い! 中に入っても…天井が高い!
いやもうこの異様な背の高さが全てでしょう。
軽の横幅でこの背の高さはやっぱりギョッとします。
運転席に座っても天井が高いうえにフロントガラスが
結構前にあるので目の前に異様に広い空間が広がってます。
最初は落ち着かないんですけどこれに慣れてしまうと
普通の車に乗ることが出来ないかもしれません。

肝心の走りの方はというと、これは意外と普通。
これだけ縦長だとまともに走るか心配だったのですが、
流石はダイハツ、こんな形でもちゃんと走っちゃいます。
足回りが硬めなこともあって普通の速度で
普通に曲がった程度ではロールもほとんど感じません。
それ以上の速度となるとフラッとしますけど、
それは他の軽ワゴンでも同じですしね。
でもターボでも結構重さを感じるのは痛いかなー。
ノーマルエンジンだとちょっとした坂道でも死にそう。
走行安定性という面では予想以上の出来でしたけど、
重さだけはどうしようもなかったか。


まとめ。
ムーヴ、ウェイクともに非常に気合の入った車でした。
軽自動車を豪華にすることに否定的な意見も多いですが、
自分は軽の枠で必死に足掻くダイハツは嫌いじゃないです。
軽メーカーとしてコンパクトカー購入層を引き込むのは
当然の方針ですし、コンパクトカー側も軽に負けないよう
お互いを高めあっていい車を作って欲しいところです。

一方の雄であるスズキはというとハスラーが大ヒットして
ワゴンRはHV化し、本日は例のアルトがついに発売。
最近の流行からするとシンプルなワゴンRよりも
ゴテゴテしたムーヴが売れそうな気はしますが、
シンプル過ぎるアルトとなるとこれはまったく読めません。
ウェイク、ムーヴ、アルトの販売によって
軽自動車の勢力図がどう変わるのか、目が離せませんね。