手を出したものの感想を書き溜める場所
スズキ・S-CROSS、マツダCX-3、比較感想
スズキとマツダの新型車に連続で試乗してきました。
CX-3の方はかなり力を入れて宣伝しているのに対して
S-CROSSは開発時期も結構前で目標販売台数も少ないですが、
果たして実際乗ってみた印象はどうだったのか。

○外見
……なんだかCX-3、小さくね?
いやデミオとの比較写真でもそんな印象はありましたけど、
実際見てみてもデミオの方が押し出しが強いというか。
一見するとキャビンが小さく見えるせいなんですかね。
対するS-CROSSはスペック通りの大きさを感じました。
前も横も後ろもSUVらしい力強さがあります。
デザインとしてはCピラーをブラックアウトさせてる
CX-3の方がお洒落で、S-CROSSは定番という感じですか。
どちらも一長一短。あとは好みですかね。

○内装
これも外装と同じですね。
CX-3はお洒落でS-CROSSは定番という印象です。
ただ、レザーが使われているCX-3の質感は流石ですけど
S-CROSSの方も実際見てみると意外と質感が高いです。
これは写真よりも実際に見て触って欲しいところ。
メーター周りも昔ながらの感じで落ち着きますしね。
CX-3は良くも悪くもデミオの上級バージョンなので
上質ではあるものの新鮮さが薄いのが難点かな。

○走り
S-CROSSは図体の割に排気量が小さいので
急な坂道では回転数が上がりがちになるのですが、
遮音が上手いせいかエンジン音がかなり静かでした。
CX-3の方はほとんど2000回転を超えないんですけど、
それでも街乗りの限りではS-CROSSの方が静かだと思います。
高速での伸びは…流石にCX-3の方が上だろうなぁ。
CX-3はアイドリング時にほぼ無音なのには驚きましたけど、
超低速時のターボラグはデミオよりも気になりました。

足回りはCX-3の方が固く感じました。
S-CROSSは固めであってもしなやかさがあるのに対して
CX-3は車重を支えるためかちょっと動きが渋いです。
総合的に見て快適さではS-CROSSがリードしている印象です。
操舵感覚や足回りの反応もS-CROSSの方が自然で好きですが、
スポーティーさを求めるならCX-3が良さそうです。
スズキご自慢のALLGRIPは…試乗で体感するのは難しいでしょ。
そうそう都合のいい悪路なんてありませんて。

○装備
これはCX-3の圧勝でしょう。
S-CROSSは地味に左右独立エアコンだったりしますけど、
それよりもCX-3の自動ブレーキやサイドエアバッグが大事。
ってか、何故S-CROSSはサイドエアバッグを抜いたのか。
先代SX4や輸入車仲間のスプラッシュには装備されてましたし、
スズキも安全装備に力を入れ出したのかと期待してたのに…。
燃費についてもCX-3の圧勝でしょうね。
S-CROSSの試乗車もリッター13.5だったので悪くはないですが、
低燃費でしかも軽油なCX-3相手だと分が悪過ぎます。


○まとめ
全体的にCX-3には厳しめの評価になりましたけど、
むしろS-CROSSの出来が想像以上だったことが大きいです。
先にS-CROSSに乗るとCX-3の粗が目立ってしまうというか。
ディーゼルのターボラグも本来なら気にならないはずが、
S-CROSSの自然な挙動の後だと気になるんですよね。

でも自分が買うとしたらCX-3の方でしょうね。
自分で乗るにしても他人に勧めるにしても
まずは安全装備あってこそという考え方なので。
サイドエアバッグを外したスズキに抗議するという意味でも、
S-CROSSを買いたくないという気持ちが強いです。
S-CROSS、車としての出来がいいだけに惜しいですね。

テーマ:新車・ニューモデル - ジャンル:車・バイク

ダイハツ・ムーヴカスタム、ウェイク 試乗感想
ダイハツの基幹車種であるムーヴが
フルモデルチェンジしたので早速乗ってきました。
ついでにデカデカもといウェイクにも乗ってきました。

まずはムーヴについての感想。
グレードは非ターボのカスタムハイパーです。

グレードがカスタムでしかもモデルチェンジの売りである
ハイパーということもあって外装はかなりいかついです。
グリルをクワッと開いてるデザインは自分としては
好みではないのですが、最近の流行には合っているかな。
トヨタ車もでかグリルばっかになってますし。

内装の方ももうコンパクトカー以上ですね。
パーツの色合いゴージャスですし、TFT液晶は綺麗です。
ごちゃっとしたデザインの好き嫌いはともかくとして、
軽自動車の進化が留まるところを知らないのは確かですね。
ただ、横幅の限界のせいでメーターにしろエアコンにしろ
狭苦しい配置になっているのは軽自動車の悲しさか。
こればかりは車体が大きくならないとなぁ。

いざ走らせてみると所詮はノーマルエンジンなので
パワーこそないものの、ボディの剛性感はかなり高め。
最近のムーヴは燃費でワゴンRに負けているせいか
走行性能を売りにしていますけど、宣伝に偽りなしです。
ピッチングは少なくロールも抑えられていて安定感がある。
シートのホールド感も軽にしては上等でしょう。
これならターボだと高速もそこそこ走れそうですね。
営業の人がパッソは超えたと言っていましたけど、
確かにこの出来ならパッソは超えていると思います。

続いてウェイクの感想。
グレードは最上級のGでこちらはターボ付き。

外装は…背が高い! 中に入っても…天井が高い!
いやもうこの異様な背の高さが全てでしょう。
軽の横幅でこの背の高さはやっぱりギョッとします。
運転席に座っても天井が高いうえにフロントガラスが
結構前にあるので目の前に異様に広い空間が広がってます。
最初は落ち着かないんですけどこれに慣れてしまうと
普通の車に乗ることが出来ないかもしれません。

肝心の走りの方はというと、これは意外と普通。
これだけ縦長だとまともに走るか心配だったのですが、
流石はダイハツ、こんな形でもちゃんと走っちゃいます。
足回りが硬めなこともあって普通の速度で
普通に曲がった程度ではロールもほとんど感じません。
それ以上の速度となるとフラッとしますけど、
それは他の軽ワゴンでも同じですしね。
でもターボでも結構重さを感じるのは痛いかなー。
ノーマルエンジンだとちょっとした坂道でも死にそう。
走行安定性という面では予想以上の出来でしたけど、
重さだけはどうしようもなかったか。


まとめ。
ムーヴ、ウェイクともに非常に気合の入った車でした。
軽自動車を豪華にすることに否定的な意見も多いですが、
自分は軽の枠で必死に足掻くダイハツは嫌いじゃないです。
軽メーカーとしてコンパクトカー購入層を引き込むのは
当然の方針ですし、コンパクトカー側も軽に負けないよう
お互いを高めあっていい車を作って欲しいところです。

一方の雄であるスズキはというとハスラーが大ヒットして
ワゴンRはHV化し、本日は例のアルトがついに発売。
最近の流行からするとシンプルなワゴンRよりも
ゴテゴテしたムーヴが売れそうな気はしますが、
シンプル過ぎるアルトとなるとこれはまったく読めません。
ウェイク、ムーヴ、アルトの販売によって
軽自動車の勢力図がどう変わるのか、目が離せませんね。

テーマ:軽自動車 - ジャンル:車・バイク

マツダ・デミオXD Touring 試乗感想
噂のクリーンディーゼルデミオを試乗してきました。
グレードはXD Touring。
ホワイトレザー以外は振る装備の豪華グレードです。
内装やドラポジについては既に語っていますし
いきなり走りの方の感想に行きましょう。

まずディーゼル特有の振動や騒音についてですが、
これは低速域ではそれなりに感じられました。
とはいえ、車内にいる限りはかなり抑えられていますし、
車に詳しくない人なら気付かないレベルだと思います。
普通車と軽自動車の間ぐらいの振動という印象ですかね。
カラカラ音はするものの、それでも軽よりは静かかと。

しかし速度が上がると印象は変わってくるんですよね。
回転数が低くてエンジン音はガソリン車より静かですし、
振動についても車重が重いせいか、1000kg級の車より
ずっとどっしりした挙動に感じられます。
こういうのを実感すると高速走行がメインなら
ディーゼルがお勧めという考え方も理解できます。
ロードノイズもデミオGより少なかったですけど、
これは遮音材やタイヤの違いのせいかな。

最大の売りであるトルクも素晴らしかったです。
うちの近辺の試乗コースには急な坂道があるんですけど、
それでも回転数が上がらないままスイスイ登っちゃいます。
2リッタークラスでもエンジンが唸る坂道でこれは凄い。
流れの速いバイパスでの追い越し加速についても文句なし。
絶対的なパワーはないとはいえ、回転数が上がらず
加速していく快適性は他のコンパクトカーとは別格です。

低速粋の挙動にしてもデミオGでは重く感じたのですが、
今回のデミオDは非常に滑らかに進んでいきます。
6ATにしてもデミオGでは結構ガクガクしていたのに対して
デミオDでは全域にわたって滑らかになっていますし
完全に1クラス上の車と思っていいでしょう。

とまあそんな感じで良い車なのは間違いないですが、
軽快感についてはほぼ感じられなかったのもまた事実。
デミオGでもセダンのようだと言いましたけど、
デミオDはG以上にその傾向が強いです。
常にグググっと踏ん張っている感じが強いので
小型車らしいヒラヒラとした挙動は求められません。
タイヤがインチアップされていることもあって
走りの安定感自体はデミオDの方が上なんですけど、
ハンドリングの軽快さではやっぱりデミオGですかね。


まとめ。
面白かった(こなみかん
デミオDはスポーティーという感じではないんですけど
高速ツーリング重視な使い方をするなら
そこらのセダンを買うよりいいんじゃないでしょうか。
グレード名のツーリングの名前は伊達じゃない。
ハンドリングにしても軽快さこそ薄れたものの
曲げただけ曲がるという感じで決して悪くはないです。

同じく走りの雄であるスイフトと比べると
あらゆる点でワンランク上になった感はありますが、
コンパクトカーらしい軽快さという点を重視するなら
スイフトという選択も十分ありな気はしますね。
でもスイフトは今の価格だと自動ブレーキがないのが
他車と比べて不利なんだよなぁ。

テーマ:新車・ニューモデル - ジャンル:車・バイク

マツダ・NEWデミオ 試乗感想
噂の新型デミオに試乗してきました。
型番的にはDJデミオと呼べばいいのだろうか。
グレードはガソリン車の1.3S。
ディーゼルの試乗車は1ヵ月後らしいです。

まずは内装について。
質感は前評判通り、いい感じでした。
プラスチック丸出しですがそれほど安っぽくないですし、
デコレーションパネルも目立ち過ぎず上品に纏まっています。
最近流行のピアノブラックよりこっちのパネルが好き。
ドアの肘掛が大きめに作られてるのも高級車っぽいですし、
取っ手を持ったときの持ちやすさにも感心させられました。
ただ、そのせいで若干室内が圧迫されてる感はあります。
エアコンダイアルの作りも凝っていて回しやすいですね。
細かいところまで頑張って作ったのが伝わってきます。

シートはフロントについては文句なし。
硬さも適度、サポートも適度で自然に座れます。
振動吸収ウレタンのせいか、振動も少なかった気がします。
アクセルが従来より外側に配置されているので
足元空間にかなり余裕が出来ているのもありがたいです。

でもリアについてはちょっと気になるところが。
頭上空間が先代よりも高くなったのはいいのですが、
お尻が低くて膝が上がる座り方になってるような。
まあ、ここら辺は個人の体型によるでしょうけど、
スタイリング優先なので余裕がある作りではなさそうです。

トランクはフィットやノートとは比べ物にはなりませんが、
ヴィッツよりは多少広そうに感じましたね。
まー日常で使うにはこれぐらいで十分でしょうし、
それ以上積むならフィットお勧めってことでしょう。

ここからは走行編。
まずエンジンを始動してグッと踏んでみたわけですが
オルガンペダルが微妙にもにょっとした感じ。
アクセラでは特に違和感なく踏めたんですけど、
デミオでは最初やたらと微調整がしにくかったです。
まあすぐ慣れたので単に配置が外側なせいかもですが。

加速に関してはこのクラスでは重めですね。
もっさりというよりは、純粋に重い。
重い車体をよっこらせっと動かしてる感じでしょうか。
本命のディーゼルでは問題ないんでしょうけど、
それにしてもガソリン車の力不足っぷりは厳しいです。
坂道はスポーツモードを使ってもしんどかったですし、
せめてパドルシフトは欲しかったところ。
ガソリン1.5がないのが本当に惜しい。

遮音についてはこのクラスとしては普通。
停車中は静かではあるものの、いざ動き出すと
エンジン音は結構入ってきますしロードノイズもそれなり。
もしかしたら遮音に力を入れてるディーゼルの方が
結果的に静かかもしれないと思ったり。

欠点ばかり挙げましたけど、車の挙動は素晴らしいです。
批評でもよく言われているようにワンクラス上の感覚。
直線、カーブともに落ち着いていて安心できます。
ハンドリングは先代ほどクイックではないのですが、
切ったら切っただけ素直に曲がってくれる印象。
スポーティーというほど鋭く反応するわけでもなく、
まさに人馬一体の自然なドライブが堪能できます。

安定感と引き換えに車体の軽さから来る軽快さは
失われましたけど、これは一長一短かな。
足が硬めなので段差で少しドタバタするのですが、
跳ねた後の収束が速いこともあって不快感は少なめ。
ボディ剛性が高いことも効いているかもしれませんね。

装備面では自動ブレーキ、フルエアバッグが
中間グレードから標準装備というのが素晴らしい反面、
メーカーが長距離ドライブを勧めている割には
ガソリン車にクルコン設定がないのは微妙なところ。
長距離ドライブを勧めるならクルコンは欲しかった。
まあパワー的にも長距離は厳しい面はありますが、
車体やシートはシッカリしているので無理ではないですし、
オプションで付けられるようにして欲しかったです。

あとはお約束のマツコネ問題。
バージョンアップが進んだ今でも安心は出来ないようで、
ディーラーでも日本製ナビに慣れているなら
オプションのナビを選んだ方がいいと言われました。
自分は結構ナビを無視して運転する人なので
そこまで重要ではありませんが、ナビを信用して
運転する人はオプションの方がいいのは確かなようです。


まとめ。
いい車…なのは確かですが、ガソリン車だけを見た場合、
このクラスで頭ひとつ抜けてるとは言い難いです。
内装や剛性、走行安定性、安全装備ではトップですが、
車体の大きさもあってパワーは不足気味ですし、
マツコネ問題も完全にクリアできたとは言い難い。

とはいえ、逆に言えばそこさえ割り切れる人なら
デミオを買えばいいというのは分かりやすいかも。
広さではフィットやノート、軽快さではスイフトかな。
現時点ではこのクラスで頭半分だけリードしてる状態で、
ガソリン1.5やマツコネ完全版がリリースされると
胸を張ってクラストップを名乗れるという感じでしょうか。
ディーゼルは比較相手がHVになるのでまた別で。

まあ、頭ひとつ抜けろというのも高い要求ですが、
それだけ基本性能が優れていたということで。

テーマ:新車・ニューモデル - ジャンル:車・バイク

スズキ・ワゴンR(HV版) 試乗感想
噂のハイブリッド版ワゴンRに試乗してきました。
大人の事情でS-エネチャージという名称になりましたけど、
短時間とはいえモーターアシストがかかるのは事実。
実際は車検証にもハイブリッド車と記載されていますし、
マイルドとはいえHV車であることには間違いないでしょう。

今回試乗したのはハイブリッドグレードであるFZ。
まず外見ですが、これはグリルがワイドになったり
リアランプがちょっと変わったぐらいで大差なし。
自分としてはワゴンRの売り上げが落ちている原因は
外観の質素さにあると思っているのでこれは残念。
最近の車はごちゃっとした外見が流行りですし、
もっと厳つい顔にしても良かったような気がします。
スティングレーは多少マシなんですけどね。

ハイブリッド化したこともあって走りのパワーアップも
噂されていたのですが、実際に走らせてみると
むしろ出足は鈍くなっているように感じられたのは意外。
回転数が上がる割にはなかなか前に出なくてガッカリです。
初物だったからまだ制御が頭悪いのかなぁ。
でも逆に中速域での加減速は従来よりもスムーズかも?
カタログを見るとアシストが入る速度は15~85kmですし、
そこら辺が影響しているのかもしれません。

もう一つ噂されていたアイスト復帰時の騒音ですが、
これについては無条件で素晴らしいと言える出来。
騒音、振動ともにほとんどなくなっていますし、
アイスト最大の欠点が見事に解消されています。
これからはこの仕組みが一般的になっていくんだろうな。

その他、室内の広さや収納、走行安定性も従来通り、
よく出来てはいるのですが、軽初のハイブリッドという
革新性を求めるとなると物足りないような気も。
まあ、今回はマイナーチェンジということもありますし
劇的な変化を求めるのは酷だとは思いますが、
もう一押し、何かインパクトが欲しかったですね。
ハスラーは掴みが良かったんですけど。


まとめ。
うーん、アイスト復帰無音をどう評価するかでしょうか。
これを重視するならハイブリを買うべきでしょうし、
そうでないなら従来型のエネチャ版でも問題ないでしょう。
まあ、スズキにとってはまだまだ発展途上の技術ですし、
本命は次期ワゴンR辺りになるのかなと思ったり。
次期アルトはプラットフォームこそ期待できますけど
HV技術についてはそこまで進化しないでしょうし。

テーマ:新車・ニューモデル - ジャンル:車・バイク