2012/10/22

『機龍警察 暗黒市場』月村了衛 感想

機龍警察 暗黒市場 (ミステリ・ワールド)機龍警察 暗黒市場 (ミステリ・ワールド)
(2012/09/21)
月村 了衛

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人型兵器・龍騎兵を駆る特捜警察官達の
活躍を描く機龍警察シリーズの3作目。
今回の主人公は元ロシア民警でありながら
日本警察で龍騎兵を操るユーリ・オズノフ。
今まで思わせぶりに隠されてきた彼の過去が
ついに明らかに!という内容になっています。

元警察官なのに所々で警察不信ぶりを
ちらつかせていたユーリですが、その過去は
かつて自分自身が警察から切り捨てられ
指名手配までされるという壮絶なものでした。
まあここまでは大体予想通りだったのですが
仲間との友情から裏切り、失望の描写が
丁寧なので物語にぐいぐい引き込まれます。
今までそれなりに物語を読んできた人なら
今回の物語の大筋は読めるでしょうけど、
ここまで見事に王道を押さえられてしまうと
もうただただ熱中するしかないですね。

舞台裏を支える複雑な政治劇も健在。
警視庁や警察庁、外務省といった国内省庁は
当然として更にロシアや中国も絡み出すので
読んでいるこちらも把握するのが一苦労。
でもそこが予想の付かない横槍なんかを
生み出していて終始緊迫感がありますね。
暗躍する若手官僚たちの活躍も面白い。
特捜トップの沖津との腹の探り合いは
いかにも陰謀という雰囲気でゾクゾクします。
この現代政治劇風の重厚さと、SFちっくな
メガバトルが自然に融合されているのが
このシリーズの最大の売りなんでしょうね。

今回で主役級3人の話は終了しましたけど
次回はどういう展開になるのかなー。
群集劇のようになるのかはたまた沖津さんが
主役になるのか、そういう点でも楽しみ。
いやまあその前に私はまず1作目を読む必要が
あるんですけどね…早く手に入れよう。

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