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『黒い春』山田宗樹 感想
黒い春黒い春
(2000/03)
山田 宗樹

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口から黒い粉を吐き出して死亡するという
未知の病気を扱ったパンデミック小説。
表紙だけ見るとファンタジー系の
ホラー小説に見えなくもないです。

まず黒い粉を吐き出すという文字だけでも
想像しやすい病状設定が上手いですね。
人ごみなんかで吐き出したらパニック確実。
もしこんな病気が流行りだしたら
本気で日本脱出を考えるレベルです。

新種の病気に対する各人の反応も面白い。
こういう小説では厚生省的に多少の犠牲は
知ったことじゃない立場なのはお約束。
しかしそれに対して現場の人間が
一途に原因究明に走るのもまたお約束。
統計調査やフィールドワークを重ねて
じわじわ原因を暴いていくのが面白いです。

メインキャラ3人の視点で描写することで
病気の色々な面が見えてくるのもいい。
ただ、個人的な好みとしてはこの手の
パニック物では人間の愛情描写で
感動させるよりも淡々と状況を描いて
恐怖感を煽ってくれる方が好きかも。
この本の最後はゾクッとしましたけどね。

そういう好みの問題を置いておけば
パンデミック小説としては非常に手堅く、
最後まで一気に読める小説でした。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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