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『機龍警察 自爆条項』月村了衛 感想
機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)
(2011/09/22)
月村 了衛

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エルハザードといえば知る人ぞ知る名作OVAですが
その原作、脚本を手がけたライターさんが描く
SF小説がこの機龍警察シリーズらしいです。
読み終えてから作者経歴を見て知ったときには
何だか非常に懐かしい気分に浸ってしまいました。

さて、その内容はというと、市街戦の主役が
全長数メートルの人型機動兵器に交代した世界で、
それを使ったテロを未然に防ぐ警視庁特捜部の
活躍を描くという内容になっています。

割と王道な設定ではありますが、SF設定は
人型兵器の活躍に限定してそれ以外の世界観は
現代と変わらないっぽいのがちょっと新鮮ですね。
現代風の対テロ小説のアクションパートだけを
人型兵器が担っているという感じでしょうか
警察の内部や他の省庁との権力闘争も
現代警察小説ではよくある流れではないかと。

いきなりシリーズ2作目である今作から
読み始めたものの、置いて行かれる感もなし。
これは過去回想を含めながらのキャラクターの
彫り下げをしつこいほどやったおかげかも。
冗長ではありますがキャラクター描写は丁寧で、
読んでいてイタタタタと思うことが出来ます。
レビューを見るとキャラや設定をざっと紹介した
前作の方が置いてけぼり感が強そうな印象かな。

心情描写だけでなく事件の展開もなかなか複雑で、
最後の最後までオチが読めませんでした。
この緊迫感はサスペンスとしても優秀ですね。
戦闘シーンも時には素早く時には重厚に
書き分けられていて状況が想像しやすいです。
人型兵器に隠しモードがあるところなんかは
とてもロマンが分かっている設定ではないかと。

戦闘シーンだけ見るとアニメ向きなんですけど
地味な捜査シーンも長いですし映像化する
メディアには困りそうなのが難点かなぁ。
でもこの警察小説+ロボという独特な雰囲気は
なかなか得がたいですし今後が楽しみな作品です。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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