2012/04/12

『邯鄲盛衰―刎頸の交わり』伴野朗 感想

邯鄲盛衰―刎頸の交わり邯鄲盛衰―刎頸の交わり
(2002/12)
伴野 朗

商品詳細を見る

趙が最後の輝きを放った時代を藺相如、廉頗、
趙奢の活躍を中心に描いている歴史小説。
この時期でも既に秦に押され気味ではあるものの、
その秦の攻勢を時には政治、時には武力で
対応する様子は実に見事で爽快感があります。
趙の結末が分かっていてもやっぱり燃える。

ただ同じ時代を書いている宮城谷さんの作品と
比べると全体的に少し淡白な印象はありましたね。
というのも宮城谷さんの場合、登場人物についての
有名な事実より有名でない下積み時代をガッツリ
妄想して書いていて、そこから最終的に有名な
出来事に繋がるという感動があるのが大きいです。

あとこれは好みの問題ですけど、歴史小説で
インプットとかシナリオとか片仮名を使われると
ちょっと軽い感じで違和感がありました。

逆に伴野さんの面白いところはかつて事件が
あった場所が今はこうなっているというように
直接足で訪れた感想を交えている点ですね。
こういう書き方は過去から現代への時間の流れが
身近に感じられて非常に良いと思います。
記者出身の伴野さんらしい書き方な気がしますね。

コメント

非公開コメント