2012/03/14

『見当たり捜査官』戸梶圭太 感想

見当たり捜査官見当たり捜査官
(2010/09/15)
戸梶 圭太

商品詳細を見る

見当たり捜査官。
なんだか聞き慣れない妙な職種ですが、
指名手配犯の顔を覚えて街中をウロウロし、
もし見かけたら捕まえるのが仕事らしいです。
創作された職種なのかと思っていたら警察では
普通にやっているらしくて頭が下がります。

そんな見当たり捜査官である主人公・久米山は
かつて警視総監から表彰される凄腕だったものの、
最近はさっぱり犯人を逮捕できずすっかり欝状態。
でも仕事を辞めるに辞められずダラダラと続け、
犯人を逃したり捕まえたりするという物語です。

まず見当たり捜査官という題材が面白い。
犯人が見つからないまま町をぶらつく徒労感は
こちらとしても非常に想像しやすいですし、
そこからひょんなところで犯人が見つかる展開も
色々バリエーション豊富で楽しめました。
見当たり捜査官の警察内での立場の弱さも笑える。
現実の捜査官の人たちには非常に失礼ですが、
そこに妙に頷けるのは描写の上手さゆえでしょうか。

戸梶さんの作品にしては壊れ度は低め。
終盤にこそスプラッタな展開があるものの、
基本的にはくたびれた刑事物という感じです。
……いやまあ普通の人から見ると終盤のアレでも
気持ち悪くなってしまうような気がしますが、
それでもこの人の作品としては一般向けでしょう。

コメント

非公開コメント