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『孟嘗君』宮城谷昌光 感想
孟嘗君(1) (講談社文庫)孟嘗君(1) (講談社文庫)
(1998/09/04)
宮城谷 昌光

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孟嘗君の活躍少ねーっ!(ガビーン

いや、宮城谷さんの作品の前半は親世代が
活躍するものが多いですけど、この本では特に
それが顕著で7割程度がそちらに取られてますね。
まあ、先人達も超有名人が揃っているので
非常に読み応えがあったのは確かなんですけど。

前半は秦の商鞅と孟嘗君の義父である白圭、
後半は孫臏と孟嘗君の実父である田嬰について
なかなか丁寧に描写されているため、この時期の
歴史の流れを非常に掴みやすくなっています。
特に秦の天下統一の下地を作った商鞅や兵法で
余りにも有名となった孫臏についてはこの本を
読むだけでも一通りの知識は抑えられますし、
実際は数人分の人生が詰まっていると言えるのかも。
そのせいか、肝心の孟嘗君の描写が駆け足気味に
感じられるのはちょっと残念でした。
重要なエピソードは一通り抑えていますが…。

前半の重要人物で、孟嘗君の育ての親として
書かれている白圭は架空の人物らしいのですが、
それだけに色々なエピソードを作りやすかったのか
八面六臂と言ってもいいぐらいの大活躍でしたね。
この時代の重要人物と次々と知り合いになるのは
小説らしいご都合主義ですがやっぱ面白いです。
剣劇や黒幕探しといったアクションサスペンス風な
展開もあって、エンタメとして非常に楽しめました。
ただ、余りにも小説的主人公過ぎたせいで後半の
現実的な孟嘗君描写と若干乖離していた印象もあり。
前半後半ともに楽しめる内容ではあったのですが、
バランスの悪さが少しだけ気になりました。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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