2011/10/26

『333のテッペン』佐藤友哉 感想

333のテッペン333のテッペン
(2010/11)
佐藤 友哉

商品詳細を見る

佐藤友哉さんの連作短編集。
333というタイトルからも分かるように表題作は
東京タワーで起こった殺人事件を題材にしています。

主人公は元サイコパス(?)な26歳の青年。
逮捕後の治療によって現在は釈放されているものの、
ふとした拍子にかつての狂気が芽を出したりします。
この狂気が中二病っぽい描写なのが面白い。
いちいち26歳という年齢をアピールして中二病は
卒業したと自分に言い聞かせているのですが、
ポロッと再発するところは妙に共感できます。
他の殺人者を素人扱いするところとかもうたまらん。

ただ、そういう元殺人者や元中二病患者でも普通に
生きていけるというのがこの作品のテーマなのかも?
グダグダとした内向的な悩み描写の中にも何気に
グッと来る部分があったりして、読後の満足感は
なかなかのものだったと思います。

佐藤さんの作品はラノベほど軽くなく純文学ほど
重くないので、そこが舞城さんや西尾さんと比べると
ヒットしないんでしょうけど私にはちょうどいいです。
あと、赤井かわいいよ赤井。
この人の書く胡散臭い萌えキャラは好きー。

コメント

非公開コメント