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『晏子』宮城谷昌光 感想
晏子〈第3巻〉 (新潮文庫)晏子〈第3巻〉 (新潮文庫)
(1997/09)
宮城谷 昌光

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管仲と並ぶ名宰相、晏子をメインにした一作。
「晏子」と言ってもこの作品では晏弱、晏嬰親子を
ひとまとめにして「晏子」として定義しています。

この作品の晏弱を英雄とすれば晏嬰は聖人でしょうか。
晏弱は戦にも政治にも強く性格的にも丸いのに対し、
晏嬰は清廉潔白で超人的なほどブレないという印象。
いわゆる主人公としては晏弱の方が「らしい」ですね。

ただ、晏嬰の精神力はもう何なのこの人レベルです。
図太さを持った狂人は多いですけど、絶対正義を
維持したままこの精神力を持っているのが凄過ぎる。
どんなピンチでもズバズバと正論を吐くのが実に痛快。
こんな凄い奴、フィクションでもそういないのでは?
まさに小さな巨人という言葉が相応しい人物です。
リアルで民衆から大人気だったのも納得できますね。

晏嬰と比べると普通の超人という感じの晏弱ですが、
晏嬰の人格の端々に影響を与えている演出が実に憎い。
晏弱の誠実さが晏嬰を育てたと言っても過言ではないです。
この父があったからこそ晏嬰の飛躍があるという流れは
親子ネタが好きな私にとってはかなりツボでした。

晏子親子の波乱万丈な大活躍を楽しむだけでなく、
人間としての生き方ついても考えさせられる作品でした。
しかし今の日本を見ると社稷の臣不在っぷりが泣けます。
人任せの私がどうこう言える立場ではないのですが…。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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