2011/08/31

『悪党』薬丸岳 感想

悪党悪党
(2009/07/31)
薬丸 岳

商品詳細を見る

主人公は過去に犯罪で身内を失った探偵。
全ての犯罪加害者に対して憎悪を抱き続ける彼が
他の事件の被害者、加害者達と関わることで
自らの感情に決着を付けるという内容のお話です。

短編集の形を取りながら主人公の中の憎悪が
一話一話で徐々に変化していくのを丁寧に描写し、
最終的な着地点へ持っていく流れが実にスムーズ。
基本的に被害者小説であるせいか、被害者側の
主張には素直に感情移入しやすかった反面、
加害者側の思考は千差万別という感じでしたね。
更正した者もいるし全然反省していない者もいる。

まあ被害者としては加害者側のその後なんかは
関係なしに許せないと思う感情もあるわけで、
そういう感情についてはやはり法的な罰だけでなく
被害者自身が考えて決着をつけるしかないんですよね。
この本では後味良く終わることが出来ましたけど、
やっぱりリアルで考えるとどうしようもなく重いです。

コメント

非公開コメント

トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

トラバありがとうございます。
こちらからも送らせていただきました~。

トラックバック

「悪党」薬丸岳

自らが犯した不祥事で職を追われた元警官の佐伯修一は、 今は埼玉の探偵事務所に籍を置いている。 決して繁盛しているとはいえない事務所に、ある老夫婦から人捜しの依頼が舞い込んだ。 自分たちの息子を殺...