FC2ブログ
2011/03/31

『審理炎上』加茂隆康 感想

審理炎上審理炎上
(2009/12)
加茂 隆康

商品詳細を見る

5月のある日。
新米弁護士・水戸の元に事故で夫を失った妻が訪れ、
その事故の損害賠償を求めたいと訴えます。
それだけならよくある訴訟なのですが、
求める額がなんと2000億だというから驚きです。
1ページ目で具体的な金額を出したのは上手い。
これで一気に話に引き込まれましたね。
裁判の状況も某逆転裁判ばりに二転三転しますし、
法廷エンタメとして素直に楽しめる作品でした。

ただ、こういう知識系小説にありがちなことですが、
必要な情報やキャラの状況はキッチリしているものの、
心情描写は割と淡白でサクサク進む印象を受けましたね。
まあ、そのおかげでストーリーはテンポよく進みますし、
全体的なバランスはちょうど良かったのではないかと。

もう一つ。
終盤は逆転裁判を思い出させる押せ押せっぷりで
爽快感はあったんですけど、ミステリ的には
もう一発ぐらいどんでん返しが欲しかったかも。
これにしてもどんでん返しがないからこその
爽快感ですし、どちらがいいとも言えませんけどね。

以上、2点ほど突っ込んではみたものの、
法廷というインドアな舞台なのにスピード感の
溢れる展開は見事ですし、やっぱりこの作品は
このままで良かったような気もします。

コメント

非公開コメント