FC2ブログ
2020/05/05

『MECHANICA―うさぎと水星のバラッド―』 感想

DLsiteはこちら

同人サークル『Loser/s』さんの最新作である
『MECHANICA―うさぎと水星のバラッド―』の感想です。

物語の舞台となるのは遥か遠い未来の水星。
音楽を演奏しながら細々と生活する主人公は、
ある日、福引で超高性能メイドロボを当ててしまいます。

万能だけどプライド高めなメイドロボ・メカニカ。
彼女とのラブコメが始まると思いきや、突然崩壊する宇宙。
そのまま3日前に飛ばされた主人公とメカニカは、
最後の3日間を繰り返しながら宇宙崩壊の謎に迫ることに…。

このゲームを表す言葉は、SF、セクハラ、音楽ですね。
SFという面では未来の水星が舞台というだけでなく、
人間やめてそうな登場人物が多いという点でも面白い。
メイドロボでも高度な知性があると認められれば
人権が認められるという設定もワクワクします。

音楽で人の心を開いて手がかりを得るシステムも楽しい。
作中で使用されている楽曲は粒ぞろいですし、
脇役たちもそれぞれ重めの過去を背負っているので、
彼らの物語もSF短編としてなかなか読み応えがあります。
包丁ウサギのエピソードはめっちゃ寂しくて好き。
他はクトゥルフおじさんの存在も神話が
遠い未来でどうなってるか考えさせてくれて好き。

音楽を演奏するためにはメカニカにセクハラして
音楽パワーをゲットする必要があるというシステムは
いかにもエロゲー的ですが、メカニカの好感度に応じて
セクハラへの対応が変わるというのは良いですね。
セクハラもエッチシーンもあっさり気味ではあるのですが、
両方合わせるとかなりの数になり、恋人同士が
楽しんでイチャイチャしている雰囲気が伝わってきます。
ラストの盛り上がりも凄く、これまでの話が
音楽を通じて次々と繋がっていく演出は鳥肌ものでした。

惜しかったのはヒントが分かりにくいことと、
シーンや音楽を鑑賞するモードがないところですね。
シナリオはフローチャートで確認できるようにして、
そこでヒントやシーン回想もできるようになれば
もっと便利になったような気がします。


まとめ。
非情に気持ちのいいSFエロゲーでした。
主人公はダウナーだけどいい奴ですし、メカニカは可愛い。
退廃的な寂しさの中に暖かさを感じさせる雰囲気は
スチームパンクに通じるものがありますし、
宇宙の崩壊を止めるために平穏な日々を過ごすという
一見相反したテーマも見事に書ききったと思います。

同人ゲームですしボリューム的に小粒ではありますが、
大作ゲームに匹敵するカタルシスを得られる作品でした。

コメント

非公開コメント