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2019/08/09

『パイルドライバー』長崎尚志 感想

パイルドライバー
パイルドライバー
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長崎 尚志
KADOKAWA (2016-09-30)
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横浜で起こった一家惨殺事件を警察官OBの老人と
警察官を辞めたい若手刑事が追う警察ミステリー小説。

15年前にも同じ一家惨殺事件があったということで
そことの繋がりを探るところから捜査は始まるのですが、
次々と手がかりや容疑者が出てくるのに
それ以上に謎が増えていく流れのおかげで
読んでる最中は先が気になって仕方なかったです。

一家三人が殺されて犯人の血痕が残されていた…
という構図が、実は残されていた数々の痕跡が
4人目の被害者のものだったという構図に
変化するというのは面白いですね。
それまで考えもしなかった5人目が真犯人として
浮かび上がる流れにはゾクゾクしました。

最後は国家レベルの陰謀と家族レベルの問題という
両極端の真相に辿り着くわけですが、
これが意外とすんなり収まっているのが不思議。
国に喧嘩売るとかではなく国に媚びを売った
警察官を叩くという落とし所だったからかなー。
家族の問題がメインとなる過去の事件の真相は
まったく救いのない展開でしたが、
そこは若手刑事の家族の問題が解決したことで
読後感が明るいものになっていたのが救い。

2つの事件から始まって次々と新要素が出てくるという
複雑な展開を綺麗に纏め切った手腕はお見事。
最後まで目が離せない読み応えのある作品でした。

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