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2018/10/05

『ヘダップ!』三羽省吾 感想

ヘダップ!
ヘダップ!
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三羽 省吾
新潮社
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サッカーの才能に溢れる主人公・桐山勇は
高校卒業後にJFLのチームのスカウトに応えて加入。
J1チームからもスカウトされたことのある桐山にとって
JFLのチームは物足りなさを感じることが多かったものの、
長く在籍するうちに自分に足りないものが見え始め…。

という感じで、俺様だったサッカー小僧が
サッカー青年へ成長していく姿を描いた青春小説ですね。
描写が上手いせいか、JFLという言葉も初めて知ったぐらい
サッカーに疎い自分でも楽しむことができました。

部活との違いで戸惑う描写は面白かったですね。
部活の厳しさが分かりやすいのに対して、
プロは結果を出さない人間には厳しいものの、
ある程度結果を出しているとなあなあになるというか。
チーム最年少の勇が生意気な口を叩いても
大人たちは誰もまともに怒らずスルーするだけ。
まあこれはこれである意味怒られるより厳しいですが。

その後は勇が心身ともに成長して
周囲に気を使えるようになるだけでなく、
周りの大人たちも勇の真っ直ぐさに影響されて
サッカーへの情熱を取り戻していく行くという、
お互いがいいバランスで歩み寄るのが良かったですね。
少しでもどちらかに寄ると後味が悪くなったでしょうけど、
この作品はそこが上手く爽やかな読後感がありました。

この作者さんの作品を読むのは2作目ですが、
どちらも押し付け過ぎない爽やかさが好印象ですね。
ますます他の作品も読みたくなってきましたよ。

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