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2018/07/22

『帝都大捜査網』岡田秀文 感想

帝都大捜査網
帝都大捜査網
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岡田 秀文
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昭和初期の帝都を舞台に連続殺人事件を追跡する物語。

まずタイトルの割に大事になっている感が薄かったです。
一応調査には多人数が関わっているものの、
主に捜査している特捜部数人の描写ばかりなので
警察全体が焦っているようには思えなかったのが痛い。
事件自体も食い詰め者の死体が淡々と発見されるだけで
帝都中が震撼しているとは感じられませんでした。

死体が出るごとに死体の傷が減る謎の真相は面白かった。
しかし犯人側の視点があるので真相が判明するのが早く、
それなのに警察側がなかなか真相に辿り着かないので
警察側が無能に感じられてしまったのは残念ですね。
犯人側の殺し合い描写に緊迫感があったせいで
警察側のダラダラした印象が余計に強く感じられました。

探偵役の娘が妄想の産物だったというオチ。
これについては完全に蛇足だったような気がします。
肝心の連続殺人事件との絡みも薄いですし、
妄想設定を省いた方がスッキリ終わったはず。

非実在探偵ってことは捜査会議の様子で分かりますし
丁寧に伏線を貼っているのですが、
最後のオチとしては力不足もいいところです。
この設定を使うなら探偵と犯人の一人二役ぐらいの
荒業を持ってこないと意味がないのでは。

面白い部分もあったのですが余計な部分もあり、
最後にバランス崩壊してしまった作品だと思います。

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