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2018/04/29

『孟徳と本初 三國志官渡決戦録』吉川永青 感想

孟徳と本初 三國志官渡決戦録
吉川 永青
講談社
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三国志での関ヶ原ともいえる官渡の戦いを扱った歴史小説。
三国志関係の作品は数多くありますが、
官渡の戦いだけで一冊書いているのは珍しいですね。

袁紹といえば無能扱いされることが多いですが、
この作品では人の話をよく聞き、個性が強い部下達を
まとめることができる名君として描かれています。

人格的には好感の持てる主君として描かれていますし
物語的にも負けるはずがなさそうに見えるのですが、
それをひっくり返すのが袁紹陣営の中の裏切り者の存在。
郭図、お前のことだよ。

もともと郭図は褒められた人間ではありませんが、
この作品の郭図は自分を曹操に高く売りつけるために
袁紹陣営で愚策を実行するという汚れオブ汚れな役割。
おかげで袁紹の株を落とさず負けさせることが出来たものの、
便利過ぎる悪役という使われ方には同情してしまいました。
曹操に手痛いしっぺ返し食らったときは痛快でしたけど。

しかしそれはそれとして若い頃には悪友だった袁紹と曹操が
譲れないもののため激突するという展開はいいですね。
お互いを凄く高評価しているところなんかも好き。
友情を抱えつつ戦うシチュは何度読んでもいい物です。

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