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2017/11/26

『伊達の企て』近衛龍春 感想

伊達の企て
伊達の企て
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近衛 龍春
毎日新聞出版 (2016-04-12)
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遅れてきた戦国武将こと伊達政宗の物語です。

この物語の政宗は優秀な凡人という印象。
才能も度胸も並み以上のものを備えているものの、
秀吉や家康にはとても勝てそうにないです。
まあ、それでも何度も悪足掻きする諦めの悪さに対して
秀吉も家康も愛嬌を感じたのかもしれません。

タイトルにも企てとあるように、この物語の政宗は
しょっちゅう陰謀を練っているのですが、
どれもこれも他人の力に頼るものが多いせいで
最後まで空回りし続けることになります。
結果的に敗れたとはいえ西軍を主導した石田三成の方が
まだ大人物だったような印象を受けました。

とはいえ政宗の空回りは面白かったですね。
最上と上杉が戦ってるときに押されている最上のことを
散々馬鹿にしておきながら、自分が上杉に対して
有効な手を打てるかというとそうでもない。
豊臣家が健在なうちにイスパニアとの同盟を計るも
結果が出る前に大阪の陣が終わって後の祭り。
他にも一揆の煽動など策に溺れる様な面も多かった。

もっとも、これらの策謀に走ったのも伊達家の勢力が
大きくないからであって、それでも諦めない姿勢は
見習うべき部分も多かったと思います。
これだけ暗躍して一部バレてたりするものの
最終的には改易されずに家を残したのは確かですしね。
政宗の陰謀と愚痴ばかりの内容でしたけど、
雰囲気は暗くならずどこか爽快さすら残る作品でした。

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