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2017/11/09

『戦旗 大坂の陣 最後の二日間』松永弘高 感想

戦旗 大坂の陣 最後の二日間
松永弘高
朝日新聞出版 (2016-01-07)
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大坂夏の陣、最後の2日間を描いた歴史小説。
今まで何度も描かれてきたこの戦いですが、
今作の特徴は松平忠明をメインという点でしょうね。

松平忠明といわれてもどういう人物なのか
思い浮かぶ人は少ないと思いますし、
実際それほど大した活躍をするわけではないのですが、
それだけに伊達や水野といった味方の立ち回りや
毛利に真田といった敵の奮闘に振り回される立場で、
他の大阪の陣小説とは少し異なる雰囲気になっていました。

徳川側からすると勝って当然の戦ですが、
だからといってサボってたら家康が怒りそうですし、
無様に戦っても改易されそうということで、
徳川側としても必死になっているのは面白いですね。
水野みたいに戦うために戦ってるバーサーカーもいますが。

大阪側は毛利勝永がメインになっていましたが、
大阪側の最後まで描くなら真田よりもこの人でしょうね。
最初から最後まで戦い続けたその姿は天晴れ。
とはいえ真田が活躍していないという訳ではなく、
一瞬の隙を突いて家康本陣に突入する流れは燃えました。

家康の描写も面白かったです。
的外れな和平交渉をしたりとボケた部分もあるのですが、
真田が近付くと一目散に逃げる決断の速さは逆に凄い。
他人から見るとひたすらかっこ悪いですが、
ここで討たれてたらそれこそ桶狭間再びですしね。
一人本陣に残された大久保彦左衛門の対応も見事。

たった二日間という短い戦いでしたが、
登場人物それぞれに見せ場がある熱い小説でした。
2時間ぐらいの疾走感のある映画に向いてそうな作品です。

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