2017/04/10

『太閤の巨いなる遺命』岩井三四二 感想

太閤の巨いなる遺命
太閤の巨いなる遺命
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講談社 (2015-08-28)
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時代は関ヶ原の合戦直後。
海外で消息を絶った親友を探しアユタヤへ向かった彦九郎が
太閤が残した計画に巻き込まれていく冒険小説です。

太閤が計画した世界最大のガレオン船の建造。
それを太閤が没した後に太閤の遺臣が執念で成し遂げ、
対徳川の切り札として投入しようとするという展開は熱い。
男としてはとにかくでかいものには憧れがあります。
読者としてはこのガレオン船が日本に辿り着けないことは
分かっていますし、実際南海で派手に散ってしまうわけですが、
それでも作中では十分にその活躍を見せてくれました。

主人公の二転三転する運命も面白いです。
アユタヤでの調査は異国情緒溢れていましたし、
太閤陣営に拉致されてからの船上生活も波乱万丈。
ちょくちょくアクションシーンもあって飽きさせません。
戦国時代末期の日本人の生活を見ていると
このまま鎖国が行われなかった日本を見たくなりますね。
あちこちにあった日本人村を失くしてしまったのは惜しい。

戦国時代末期というありふれた時代設定でありながら
舞台を東南アジアに持っていったことによって
新鮮な面白さを与えてくれた作品でした。
戦国時代と大航海時代の残り香が混じっているところが
独特な読後感を与えてくれているのかもしれません。

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