2017/02/06

『影の中の影』月村了衛 感想

影の中の影
影の中の影
posted with amazlet at 17.02.06
月村了衛
新潮社
売り上げランキング: 301,992

日本に潜伏するウイグル人を狙って襲い掛かる中国の特殊部隊。
迎え撃つのは謎のエージェントと武闘派ヤクザ。
今、高層マンションを舞台に血を血で洗う潰し合いが始まる!

という感じでとても分かりやすいアクション小説でした。
主人公はかつて仲間にはめられて全てを失った警察官で、
その後ロシアで教えを受けたスーパーエージェント。
警察内でのゴタゴタを描いた小説は数多くありますが、
そこから超人になるところが月村さんの小説らしい。
ヤクザと手を組んで戦うという展開も熱いですね。
ヤクザめっちゃ死にますけどね!

暗器を使う特殊部隊という設定も漫画ちっくで良い。
敵の面白武器には毎回ワクワクさせられますし、
接近戦が多くなる展開もアクション物として面白いです。
まあ特殊部隊の方も主人公にサクサク殺されまくりますが、
こういうテンポの良さも作品の売りの一つでしょう。

あと珍しいシステマ推し小説でもありますね。
どんな窮地でも主人公がシステマでなんとかしてしまうので
システマの万能感がとんでもないことになっています。
読後にシステマを習得したくなること間違いなしでしょう。

ウイグルの現状とかかなり酷い描写がされていますし
社会派小説としての一面もあるのですが、
それ以上にアクションシーンの切れが目立ってしまって
そこばかり印象に残ってしまったのはいいのか悪いのか。
ともかく、スッキリ爽快な読後感の残る作品でした。

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