2016/07/29

『刺客 どくろ中納言 天下盗り、最後の密謀』岡田秀文 感想

刺客 どくろ中納言 天下盗り、最後の密謀
幻冬舎 (2013-08-09)
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豊臣秀吉の小田原征伐の裏で蠢く陰謀を描いた歴史小説。

はたしてどくろ中納言とはいったい…と思って
わくわくしながら読み始めたのですが、
ぶっちゃけてしまうとオチに関しては脱力物でした。
この無駄におどろおどろしい名前に騙された感が凄いです。
主人公である富田一白もこの名前を聞いたせいで
今回の事態に深入りしてしまったわけですが、
こんな名前聞くと深入りしてしまうのも仕方がない。

ただ、名前のオチはズコーッでしたけど、
小田原征伐を巡って北条、伊達、徳川、石田といった
大物たちが陰謀を巡らせる展開は面白かったです。
北条にしろ伊達にしろ動き自体は概ね史実通りですが、
その裏を掘り下げて新解釈を見せてくれています。

主人公を富田一白というマイナー武将にした点も、
自由に動かせるという点では良い決断かと。
冴えない中間管理職的性格ではあるものの、
それ故に心情には共感しやすくなっています。

小田原征伐というのはちょっと珍しいお題ですが、
そこを各大名の謀略の場として描写したのはお見事。
どくろ中納言に期待すると拍子抜けするものの、
歴史小説としての面白さはしっかり備えている作品でした。

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