手を出したものの感想を書き溜める場所
『狐火の家』貴志祐介 感想
狐火の家 (角川文庫)
狐火の家 (角川文庫)
posted with amazlet at 16.07.27
貴志 祐介
角川書店(角川グループパブリッシング) (2011-09-23)
売り上げランキング: 250,197

防犯のプロである榎本を探偵としたシリーズの2作目。
シリーズ物だと知らなかったので2作目から読みましたけど、
予備知識のいらない短編集だったので特に問題はなかったです。

貴志さんの作品といえばドロドロしたイメージなのですが、
この作品はコミカルな印象が強かったです。
ワトソン役である純子弁護士は喜怒哀楽が激しくて、
毎回毎回ヘンテコな推理をしてくれるのが非常に面白い。
探偵役である榎本の泥棒兼探偵という設定も面白い。
泥棒としての知識を防犯に役立てるというのは
実際ありそうで、防犯会社への見る目が変わりそう。

あとはどの話も密室を扱っているのが特徴ですね。
密室縛りだと話が単調になりそうなもんですけど、
実際には普通の短編集以上にバリエーション豊かでした。
最初に短編の二重構造には騙されましたし、
2本目の毒蜘蛛を使ったトリックも新鮮で面白い。
3本目の将棋と将棋ソフトを使った動機も今風でした。
最後の犬の話もあれはあれでバカミスとして楽しかったです。
割と強引な展開やトリックが多かった気もしますが、
この作風なら緻密さよりも勢いを重視するのが正解でしょう。
個人的には蜘蛛を使った殺人方法が馬鹿馬鹿しくて好き。

そんな感じで今までの貴志さんのイメージを変えてくれた本作。
シリーズ一作目は2004年ということですし
昔からこういう作風もいける方だったんでしょうけど、
それを知らなかったのはこちらの不覚でした。
どうやらこのシリーズとは相性が良さそうなので
これから他の作品も読んでいこうかなと。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック