2016/07/16

『内通者』堂場瞬一 感想

内通者
内通者
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堂場 瞬一
朝日新聞出版 (2014-02-07)
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建設会社と役所の汚職事件を追う捜査二課の刑事・結城。
部下とともに手堅く証拠を固めつつあった結城ですが、
あと一歩というところで内通者が不可解な動きを見せ始め、
時同じくして娘の身の回りにも謎の男の影が…。

という感じで、最初はタイトル通り汚職事件を告発する
内通者の話なのかと思って読み始めたのですが、
終わってみると良くも悪くもまったく別の話でしたね。
この構成、確かの読者の予想を覆す効果はありましたけど、
個人的には話がフラフラしているように感じられました。

前半の汚職捜査は地味な展開が多いのですが、
それでも緊迫感があって読み応えがあります。
しかし後半メインとなる娘の誘拐事件は微妙でしたね。
結城や彼の娘が問題の解決を後回しにした結果、
誘拐事件に発展するというのが後半の展開ですが、
特に娘の方は怪しげな実際に男が近付いてきているのに
父親への相談を後回しにしているのは違和感が強かったです。
自分としてはいかにもヤバそうな心当たりがあるのに
「気のせいだろう」と引き伸ばす展開が気に食わない。
お約束というのも分かるのですが、嫌いなものは仕方ない。

そういうこともあって前半は楽しめたんですけど、
後半はちょっとイライラしながら読むハメになりました。
犯人が小者過ぎて爽快感がなかったこともあり、
読後感がスッキリしなかったのも物足りなかったです。
堂場さんの作品は自分的には当たり外れが大きいのですが、
今回は外れだったということで、次に期待ですね。

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