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『千の刃濤、桃花染の皇姫』体験版 感想
公式はこちら

エロゲー業界を代表するメーカーの一つであるオーガストの新作、
『千の刃濤、桃花染の皇姫』を体験してみました。

…いやはや、凄い作品でしたね。
前作である『大図書館の羊飼い』から少し間が空きましたけど、
これを作っていたならしょうがないと思える出来でした。

公式を見れば分かるように今回は直球のシリアス物。
共和国に占領された皇国を舞台に、武人である主人公が
かつての主君の忘れ形見であるお姫様と出会い、
ともに祖国の復興を目指すという王道ストーリーになっています。
全体的に描写は丁寧で、占領された国に漂う鬱屈や
そこで生きる武人の誇りなど、シリアス描写の下地となる
雰囲気作りもしっかり出来ていたのは好印象でした。
話としてはご都合主義に感じられる甘さもあったものの、
今のところは少年漫画のお約束で流せる範囲ではないかと。

体験版のボリュームがそこそこあるだけあって
ヒロインの出番が一通りあったのはありがたいです。
出番格差はあれど性格は掴めましたし、
どの娘も十分ヒロインとして戦える魅力を持っています。
特に朱璃の出番は多く、最初は暴走ばかりしていた彼女が
主君に相応しく成長して行く過程が丁寧に描写されています。
自分としては朱璃の第一印象はあまり良くなかったのですが、
体験版の後半では彼女のカリスマにすっかりやられていましたよ。
こういう途中で手のひら返させてくれるキャラって好き。

しかし特に凄かったのは演出ですね。
ここ最近のエロゲー演出の進歩は留まるところを知りませんが、
オーガストも負けていないことを思い知らされる出来でした。
特徴的だったのはエフェクトの使い方の上手さでしょうか。
初っ端の爆発シーンではきなり驚かされましたし、
その後の光や炎を使った演出も上手く場面を盛り上げています。
しかも使うのを要所要所に限定しているのが憎い。
演出過多のゲームはテンポが悪くなりがちなのですが、
このゲームの場合は最小で最大限の効果を発揮するタイミングを
よく考えて作っているのが伝わってきました。

グラフィックの使い方も前作と比べて更に洗練されていて、
アップや逆光を使うことで単なる差分だけでは表現できない
キャラクターの雰囲気作りを見せてくれます。
特にメインヒロインである朱璃のカリスマについては
数々の演出にブーストされている部分も大きく、
べっかんこうさんの美麗なイラストと合わさって
ちょっと手のつけられないレベルの美しさを見せてくれます。
まだ体験版なのに見惚れるシーンがいくつもあるような作品は
そうそう出会えるものではないですね。眼福。

不安点はヒロインの扱いでしょうか。
体験版を触った印象ではヒロインは5人とも可愛いのですが、
物語としてみた場合は朱璃が強過ぎるんですよね。
他の4人のヒロインがおまけに感じられるぐらい圧倒的。
主人公も忠義第一なところがあるせいで
朱璃以外のルートが非常に考えづらい状況になっています。
果たしてここからどのように分岐して行くのやら…。
まあ、主人公も親族や恋人より忠義が大事って言っていますし、
個別ルートでもルートヒロインを切り捨てて
朱璃を取るような話になるようならそれはそれで見たいですが…。
ボッコボコに叩かれるでしょうし博打過ぎますけどね。
しかしホントどうするんだろうこれ。


まとめ。
オーガストの意地、しかと見せていただきました。
骨太なシナリオを凝った演出で見せるという隙のない布陣。
体験版も続きが気になるシーンで終わっていましたし、
正統派大作っぽい予感がどうしても高まってしまいます。

まあ、自分的にはオーガスト作品のシナリオは
後半ちょっと崩れる印象が強かったりするのですが、
今作の場合はシナリオの多少の粗はカバーできそうなぐらいの
強烈なパワーを感じさせてくれました。
発売が遠いのが残念ですが、完成が待ち遠しい作品ですね。

テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

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