2016/04/14

『化石少女』麻耶雄嵩 感想

化石少女 (文芸書)
化石少女 (文芸書)
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麻耶 雄嵩
徳間書店
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化石オタクな美少女が数々の迷推理を繰り出す学園ミステリー。
書き手が麻耶雄嵩さんということもあって、
今回も一風変わった推理劇が繰り広げられています。

今作の特徴は犯人を決め手から推理を構築すること。
主人公である化石少女・まりあは
過疎を理由に古生物部を解体しようとする生徒会を敵視し、
殺人事件が起こるたびに生徒会メンバーが犯人だという結論から
数々の迷推理を組み立てるというのが基本的な流れ。

これだけでもヘンテコな流れなのですが、
更にまりあのお供にしてワトソン役である彰が
毎回推理に難癖をつけて叩き潰すというのが面白いですね。
その結果、毎回事件が解決しないまま終わるという
ミステリーとしては邪道ともいえる作品になっています。
最後の犯人も麻耶さんの作品を何度も読んでいるような人なら
推理するまでもなく分かりそうな気はしますが、
そこは期待通りということで満足できるオチでした。

ただ、犯人からの逆算推理や結末の放棄といった
尖った要素に比べると、トリックやキャラは凡庸な気も。
まりあの化石ネタや薀蓄はキャラ付けとしては微妙でしたし、
生徒会メンバーも突貫工事で作られたような印象でした。
軽い後味の悪さを楽しむにはいい作品かもしれません。

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