2016/03/19

『大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄』首藤瓜於 感想

大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄
首藤 瓜於
講談社
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昭和初期の精神病院で起こった不可解な事件。
果たして、新米医師の使降醫とその友人である面鏡真澄は
事件の真相に辿り着くことができるのか…?

という感じで、舞台設定が一風変わった推理小説です。
精神病院というだけでも怪しげな雰囲気が漂っているのに
昭和初期という要素まで加わると怪しさパワーが凄いですね。

物語の方も舞台設定に相応しく怪しげな内容で
登場人物にしてもビックリドッキリ人間が多めです。
あらゆる物音を再現できる男や吸血鬼まがいの精神科医、
一室に監禁されている誰も正体を知らない男など、
いかにもな人物たちが序盤から物語を彩ってくれます。

ただ、話の掴みや中盤までは面白かったものの、
終盤の盛り上がりはイマイチだったような。
個人的に一番面白かったのは烏賊の話ですかね。
これに関してはタイトルの偽りなしの出来でしたし。
他のシーンも面白かったんですけど、
最後までほぼ一定の面白さのまま終わってしまったので
どうしても読後の印象が微妙になってしまうんですよね。

これは病人たちの妄想や行動は面白かったのに
結局その原因が現実的なラインに落ち着いてしまったせいで
妄想してる方が面白かったというのが大きな原因かも。
一番大きな仕掛けであるはずの主人公の謎にしても、
精神病院が舞台という時点で読める人が多そうな気が。
この設定なら奇書寄りの展開も出来たと思うのですが、
結局は現実的な推理小説になってしまったのが残念でした。
600ページを退屈させない面白さはあるんですけどね…。

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