2015/12/11

『果つることなき未来ヨリ』 感想

公式はこちら。
http://frontwing.jp/
FrontWingのグリザイアスタッフの最新作である
『果つることなき未来ヨリ』の感想です。

今回の作品は言ってしまえば異世界召喚物なのですが、
主人公が第二次世界大戦中の戦闘機乗りというのが面白い。
ガチで扱うと色々面倒なことになりそうな題材ですが、
そこは適度にライトになるようにアレンジしつつ、
かつての日本の戦争で異世界の戦争をリンクさせて
普通のファンタジーとは一味違った作品に仕上げています。

前作であるグリザイアも主人公の切れ味のある軍隊ネタが
面白い作品でしたけど、今回は主人公が現役軍人ということで、
グリザイア以上にノリノリな軍隊ネタが詰め込まれています。
恐れを知らない主人公が好き勝手やる姿も良いのですが、
特に384飛竜隊が部下に入ってからの鬼軍曹モードは痛快の一言。
384飛竜隊自体はサブキャラ扱いですけど、彼女らメインでの
スピンオフが見たくなるぐらい楽しませて頂きました。
定番キャラやけどカーマインめっちゃ好きやねん…。

話の大筋は異世界召喚物としては王道の流れになっているので、
グリザイアよりもアニメ化しやすそうですね。
細かい描写は凝っていますけど、基本的には正義の寄せ集め集団が
悪の軍隊を打ち倒すという勧善懲悪物ですし。
最も派手なユキカゼルートの最終決戦はアニメ映えするでしょうし、
読後の爽快感も大河ドラマを見た後に近いものが感じられました。

ただエロゲとして見てみるとちょっと歪な物を感じる面もあります。
そのうちの一つがヒロイン同士の絡みが極端に少ないこと。
共通ルートでもほとんど絡まないですけど、個別ルートとなると
別行動になってしまうため、本当に影も形もなくなっちゃうんでよね。
グリザイアの場合は学園内でヒロインたちが結構絡んでいたので
仲良しな印象があるんですけど、はつみらは随分と冷たいような。
まあ、はつみらはサブキャラが非常に多い作品なので
他のヒロインがいなくても話は回せるんですけど、
それでも寂しさを感じてしまいました。

あと、各個別ルート終盤の流れは同じイベントを違う視点で描写する
感じになるので、次に何が起こるのか読めてしまうのも難点です。
表と裏の2回程度ならいいんですけど、
流石に個別ルート4回だと新鮮味がなくなりますし、
ここはもう少し退屈させない構成にして欲しかったです。
アニメ化したときに1つのルートに纏めやすそうではあるのですが…。


まとめ。
前半は文句なしに面白かったです。
話はなっかなか進まないんですけど、日常シーンが面白いので
まったく飽きない…というかむしろもっとやってくれと思うぐらいでした。
しかし個別ルートに関しては最初にプレイしたユキカゼルートこそ
面白かったものの、後に行くにつれて厳しくなっていった印象です。
自分としては、各ヒロインを完全に分離させたのと、
各ルートでの新鮮さの少なさが重なってしまったのが痛かったですね。
やっぱりヒロインが集結するグランドルートは欲しかったです。

そんな感じで不満の残る作品ではあるのですが、
正直、前半の日常描写だけでもかなり楽しめていますし、
総合的に見ると決して満足度の低い作品ではないんですよね。
この日常シーンの面白さがあるのなら次回作も買うでしょうし。
後半次第ではもっと凄い作品になれただけに惜しい作品でした。

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