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『帰らずの森』馳星周 感想
帰らずの海
帰らずの海
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徳間書店 (2014-06-11)
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刑事になり故郷である函館へ帰ってきた主人公。
しかし主人公の帰郷と同時に、かつて恋人だった女性が
死体となって発見され、事件の犯人を追ううちに
主人公の暗い過去が明らかになり始める…。
という感じの、馳さんらしいくらーいお話です。

今回のお話、とにかく主人公のヘタレ行動のせいで
最悪な結末になってしまったという結論ありきなせいか、
途中の展開が強引に感じる部分が多かったです。
いくら世間知らずで無謀な高校生とはいえ、
気が狂ったストーカー相手に警察に相談せず
自己解決しようとするのは無茶にもほどがある気が。

真犯人にしても怪しい人間がほぼ一人だけなので
ミステリーとして普通に予想すれば意外性はないです。
逆にあからさま過ぎて斜め方向へぶっ飛ぶのかと
ちょっとだけ思ったりもしましたけど。
主人公と女性の秘密にしてもありがちなものでした。

ただ、ストーリーをざっと思い返してみると
特に見るべき部分がないにもかかわらず、
ヘタレ男描写が上手いせいで読み応えはあるんですよね。
このじっとりとした嫌な雰囲気の作り方は流石馳さん。
ツッコミどころが多い作品ではありますが、
この雰囲気だけで十分に元が取れる作品ではありました。
主人公がクズに相応しい堕ち方をしているのも
読後感がそれほど悪くない要員かもしれません。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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