2015/02/26

『火ノ児の剣』中路啓太 感想

火ノ児の剣 (講談社文庫)火ノ児の剣 (講談社文庫)
(2009/12/15)
中路 啓太

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若き日の新井白石(伝蔵)の大冒険を描いた歴史小説。

主君である大老・堀田正俊を暗殺された新井伝蔵は
暗殺の黒幕である轅半左衛門を狙ったものの取り逃がし、
それ以来、冴えない浪人生活を送ることに。
しかし数年後、お得な士官話とともに依頼されたのは
宿敵である半左衛門をその手で始末すること。
もちろんその話には裏があるわけで…。

新井白石といえば幕府の改革を目指した
儒学者というイメージが強かったのですが、
この小説の伝蔵は浪人時代ということもあって
学者として身を立てたいという出世欲を持ちつつも
何かあると刀に訴える熱血漢として書かれています。
大政治家が若い頃ヤンチャしていたという設定は
無性に心が躍らされるので結構好きだったり。

話の内容も陰謀ありチャンバラありの正統派。
登場人物が多く話の仕掛けも単純ではないのですが、
綱吉時代についてあまり知識がなくても
置いていかれないのは話のテンポがいいからかな。
ラストについては大人の判断ということで
ちょっとスッキリしない感じが残りましたけど、
二転三転する状況に目が離せない作品でした。

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