2015/01/13

『追跡―警視庁鉄道警察隊』高嶋哲夫 感想

追跡―警視庁鉄道警察隊追跡―警視庁鉄道警察隊
(2009/07)
高嶋 哲夫

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鉄道警察隊といえば駅にいる警官たちのことかと
思っていたんですけど、駅前交番とはまた別なようで
そうなると一般人としては実態が分かりにくい。
そんな鉄道警察隊の実態が少し分かるのがこの小説です。

話の筋としては未熟な新人である小松原が
電車内で発生した連続切り裂き事件を追いつつ
警察官として少しずつ成長していくというもの。
小松原くんは基本的にいいヤツなんですけど、
未熟さを描写しているせいかたまーにありえないほど
無神経な発言をしようとしているのが引っかかる。
もちろん周りからツッコミが入るんですけど、
大人としてはかなりダメに見えたのはやり過ぎがな。

とはいえ、それ以外の部分は面白かったです。
物語の起伏は抑え目にして鉄道警察の仕事描写が
メインになっていた感はありますけど、
その仕事の珍しさもあって最後まで一気に読めました。
現場保存がしにくいこともあって証拠収集が
監視カメラのビデオメインになるのは一見楽そうですが、
延々と見続けることを考えるとこれはこれできついか。
逮捕が現行犯狙いというのも大きな違いですね。

ただ、絶対に必要な役目だとしても
やはり普通の警察官に比べて地味なお仕事なのは確か。
作中の鉄道警察官が鉄道に何らかの思い入れを
持っている人間が多いのも、そういう人間でないと
続けるのが難しいからかなと深読みしてしまったり…。
いや、現実の鉄道警察の方々には頭が下がります。

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