2014/11/12

『名将 佐竹義宣』南原 幹雄 感想

名将 佐竹義宣 (角川文庫)名将 佐竹義宣 (角川文庫)
(2009/05/23)
南原 幹雄

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佐竹義宣といえば関ヶ原の戦い前哨戦では
どっちつかずの態度に終始してしまったせいで
個人的には微妙にイメージがよろしくない大名ですが、
この本はそんな彼を主人公にした歴史小説です。

といっても作中の期間は意外と短く、
秀吉の北条征伐から関が原の合戦が終わるまで。
義宣が何故ああいう曖昧な立ち回りに至ったのかは
分かりましたけど、幼少期や晩年について
潔く切り捨てているのはちょっと物足りないかな。

タイトルには「名将」とあるものの、
作中での描写を見る限りでは名将という印象は薄め。
三成への義理と分不相応な野心を持ちながら
家の存亡を賭けた乾坤一擲の勝負に出ることも出来ずに
結局中途半端に終わってしまった凡人という感じです。
三成や直江と比べてもいまいちパッとしないですし。
これなら最初から徹底的に凡人として描写して
タイトルもソレっぽくした方が良かったかもしれません。
分不相応な野心を持つ凡人って自分的には好きですし。

あと、義理を重視している割には南方三十三館の面々を
だまし討ちしているところももやっとします。
いや、己の利益に反しない限り義理を通すという
この時代の武士らしい行動といえばそれまでですが、
作中での持ち上げられっぷりには違和感が残りました。
自分はやっぱり父親の義重の方が好きですね。

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