2014/05/03

『Delivery』八杉将司 感想

Delivery (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)Delivery (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
(2012/05/24)
八杉将司

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色々な要素を詰め込みまくったSF小説。

まずプロローグでいきなり世界が終わり、
第一章では崩壊した世界を舞台にして
たくましく生き抜く人工生命体、
ノンオリジンたちの活躍を描きます。

ここら辺はSFではお約束の舞台設定ですし、
主人公たちが人工生命体ということを覗けば
目新しい面はそれほどないんですよね。
ロボットの登場や派手な戦闘シーンも
この手の小説ではよくあることでしょう。

ただ、この小説の場合はこの後の
2章~4章で主人公の立場や物語の舞台が
ガラリと変わってしまうのが面白いところ。
それぞれSFでは馴染み深い展開なのですが、
その全てを一人の主人公が体験し、
一つの物語として見せるというのは挑戦的。
パーツ単位では目新しくはないものの、
それを見事に組み合わせた快作です。

これ自体は決して長い作品ではないのですが、
数冊に渡る長編SF作品を読み終えたような
達成感を得られる一冊でした。

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