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『コルトM1851残月』月村了衛 感想
コルトM1851残月コルトM1851残月
(2013/11/21)
月村 了衛

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江戸時代末期を舞台にリボルバーを持った
ヤクザ主人公が裏社会で殺戮を繰り広げる物語。

話の大筋としては、組織のやり手だった主人公が
些細なミスによって落ちぶれ、そのまま坂道を
転がり落ちるように追い詰められていくという
ノワール小説のお約束的展開になっています。

でもそれを江戸時代でやったのが凄い。
現代を舞台にした小説ではありふれた展開でも
江戸時代に合わせてリメイクするだけで
ここまで新鮮になるものなのかと驚き。
表紙にもありますけど着物姿にリボルバーという
組み合わせだけでワクワクしてしまいます。

月村さんお得意の虚無感溢れる人物描写も健在。
一家心中の生き残りや国を裏切った男など、
どこか投げやりに見えて心の奥底には
憎悪が燻っている人物たちの共演は
読んでいるこちらの気分も重くしてくれます。

ノワール小説+江戸時代という一歩間違えれば
ゲテモノになりかねない素材を綺麗に纏めた怪作。
一見相反するこの二つの要素を好きな人には
新たな可能性を見せてくれる作品だと思います。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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