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『小説フランス革命11 徳の政治』佐藤賢一 感想
小説フランス革命11 徳の政治 (小説フランス革命 11)小説フランス革命11 徳の政治 (小説フランス革命 11)
(2013/06/26)
佐藤 賢一

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11巻目です。

今回のサブタイトルは「徳の政治」
しかしタイトルから受ける印象とは逆に
本編の内容は非常に殺伐としています。

まず前半ではエベール派が壊滅。
独特の下品な言動による貴族叩きによって
大衆の支持を得てきたエベールですが、
同じジャコバン派が相手となると
今までのようには行かず一気に失速。
起死回生を狙った蜂起にも人が集まらず、
あっという間に追い詰められて行き、
最後はあっさりギロチンで首チョンパと。
なんというか、典型的な攻めている間は
強いけど守勢に回ると弱いタイプでしたね。

ただ、最後にロベスピエールを見て
「臭い」と評したのはエベールなりに
ロベスピエールの本性を嗅ぎ取ったのかも。

続いてダントン派の処刑。
常にバランスを重視し、エベール派の
擁護にも回っていたダントンですが、
それもロベスピエールには通じなかった。
ダントンとロベスピエールの会話を見てると
なんかもうロベスピエールは自分の
コンプレックスに対する意趣返しとして
革命しようとしているようにしか見えません。
ここら辺がエベールに臭いと言われる所以か。
しかしここら辺の裁判を見てると
法律の当てにならなさがよく分かります。

ダントンとカミーユの退場によって
初期から残っている主人公格は
ロベスピエールただ一人になりました。
後はそのロベスピエールの最期を
どういう描写で終わらせるのか。
佐藤さんの作品である「黒い悪魔」でも
ロベスピエールの処刑場面はありましたけど、
ああいう形にするのか、それとも変えるのか。
既に最終巻も刊行されているので
近いうちに読んでみたいと思います。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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