2014/03/19

『世界の終わりの終わり』佐藤友哉 感想

世界の終わりの終わり世界の終わりの終わり
(2007/09)
佐藤 友哉

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憧れていた小説家になったはいいものの、
その後まったく売れず世界に対する
恨み辛みが溜まりまくっていく青年の物語。
佐藤さんがデビュー時にまったく売れなくて
重版童貞だったことは一部で有名ですが、
それを知っていると深読みしてしまいますね。

話としては第1話が北海道編、第2話が東京編、
第3話が再生編ってところでしょうか。
第1話では売れない状況にイラついて
とりあえず東京に行けば何とかなるという
根拠のない希望にすがりつく姿が描かれます。
でも第2話での、東京で何も出来ないまま
田舎に帰ることになる、という流れを見ると、
小説家に憧れて小説家になったものの、
結局駄目だったという流れの繰り返しっぽい。
最後は救われるんですけどね。

妹やらコクリコのキャラは佐藤さんらしいな。
でもいつもと比べてシモネタが多いのは
主人公の心境が殺伐としているからか。
それに対して影は若干地味だったかなー。
漫画でよくある主人公の影的存在を
とりあえず置いてみましたって感じですか。
もうちょい個性をあげてもよかったかも。

作中作とか滑ってるネタも多いんですけど、
滑っているのに退屈せずに読めてしまうのは
なんだかんだで自分と相性がいいからなのか。
文章は西尾・舞城と比べるとイマイチですが、
そこが独特の味となっているといいますか。
でも今回は小ネタがいつもより多かったので
ちょっとクド過ぎる印象も受けましたね。
ラストは綺麗ですけど、そこに辿り着くまでに
ブン投げる可能性が割と高い作品かもです。

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