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『強欲な羊』美輪和音 感想
強欲な羊 (ミステリ・フロンティア)強欲な羊 (ミステリ・フロンティア)
(2012/11/21)
美輪 和音

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女性がメインのイヤミス短編連作集。
イヤミスっていつの間にかミステリーの
ジャンルになるほど大きくなってたんですね。
しかし作者さん、デビュー作がイヤミスとは
今後が楽しみというか恐ろしいというか…。

収録されている短編はどれも男女関係メイン。
ドロドロさせたいのならやっぱこれか。
どの短編も終盤までは素直な展開なのですが、
最後の最後で突き落とすという感じですね。

「強欲な羊」と「ストックホルムの羊」は
どちらも一人称で語られる短編ですが、
ぶっちゃけて言うと叙述トリック作品です。
ただ、話の持って行き方は非常に面白く、
語り手に罠があると分かっていても
最後まで真相を読めないまま楽しめました。

「背徳の羊」と「眠れぬ夜の羊」は
読めた部分も読めなかった部分もあり。
分かったと思って油断していると
もう一手用意されている感じでしょうか。
全体像を隠すのが上手いんですよね。

ただ、「生贄の羊」はちょっと微妙か。
連作の締めとして書かれている作品ですが、
今までの作品とのリンクを優先するあまり
ホラーっぽくなり過ぎたのがちと残念でした。
これなら普通の短編集でも良かったかも?
でも全体としては楽しく嫌な気分になれる
よくできたイヤミス本だったと思います。
作者さんの今後に期待。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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