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『裏切り涼山』中路啓太 感想
裏切り涼山 (講談社文庫)裏切り涼山 (講談社文庫)
(2010/12/15)
中路 啓太

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秀吉の三木城攻めを舞台にした戦国小説。

かつて浅井家を裏切って滅亡へ追いやり、
その罪悪感から出家し寺へ引き篭もった涼山。
そんな彼が秀吉配下の竹中半兵衛から
三木城攻めを手伝うよう頼まれることに。
もちろん最初は断ろうとした涼山ですが、
死別したはずの娘が三木城にいると知って
再び戦場へ舞い戻ることを決意します。

半兵衛からの依頼は三木城に潜入して
内部の有力者に接触し城の開城を早めること。
涼山の目的は娘の安否を確かめること。
お目付け役の寺本生死之助とともに
三木城に潜入した涼山の運命やいかに!

そんな戦国版スパイ小説とも言える本作。
二転三転する状況の見せ方が巧みで
最後まで飽きずに読むことが出来ました。
裏切り者である涼山と、裏切り者を憎む
生死之助がぶつかり合いながらも
友情を育む描写には胸が熱くなります。
得体の知れないライバル役である降魔丸の
徹底した悪役ぶりも気持ちいい。

しかし物語の根幹にあるものが
戦国時代における「裏切り」とは何か、
ということなので作品の雰囲気は重いです。
特にラストの展開には賛否が分かれるか。
決してバッドエンドではないのですが…。
とはいえ、面白い小説だったのは確か。
戦国時代をこう料理する手もあったのかと、
また一つ。勉強させて頂きました。

テーマ:歴史小説 - ジャンル:小説・文学

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