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『霧の城』岩井三四二 感想
霧の城霧の城
(2011/10/20)
岩井 三四二

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秋山伯耆守といえば武田家の重臣としての
知名度は山県や内藤に一歩劣りますが、
私としては、信長の叔母を娶って
共に処刑されたというエピソードが
非常に心に残っている人物だったりします。
そしてその部分をがっつり描いたのが本作。
流石は岩井さん、目の付け所が良いです。

物語は善右衛門(秋山伯耆守)が岩村城を
開城させるために、城主の未亡人である
おつやの方(信長の叔母)に対して
結婚を申し込むところから始まります。
ここで未亡人ぐらい軽く落としてやるぜと
乗り込んできた方が惚れちゃうのから面白い。
本気でアプローチしてくる男に対して、
最初はどうせ城目当てと冷たく見ていた
未亡人の方も徐々に心を開いていき…
という流れは見ていて微笑ましいです。

しかし武将とその妻として生きるからには
イチャイチャしているだけで済むはずもなく、
特に長篠の戦いで武田が崩れてからは
織田勢の魔の手がじわじわと迫ってきます。
分裂し始める城内を何とか纏めたり
大軍相手に悪足掻きしたりするものの、
結局最後には二人とも処刑されることに。
終盤はホント仲良しになっていただけに
このラストの切なさが胸に刺さります。
読後、深いため息をついてしまいました。

テーマ:歴史小説 - ジャンル:小説・文学

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