2013/05/17

『ROMES 06 まどろみの月桃』五條瑛 感想

ROMES 06 まどろみの月桃ROMES 06 まどろみの月桃
(2011/07/20)
五條 瑛

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空港警備を扱ったROMES06シリーズ3作目。

とある私立探偵に持ち込まれた捜索依頼。
最初は単純な失踪人捜索と思われていたものの
その行方を追ううちに事態は意外な方向へ…。

一方、新日本国際空港では薬物密輸が増加。
前科者や金に困った人間を大量に集めて
少量ずつ運ばせるという人海戦術を前に
システムは対応できても人間側は厳しい様子。
守る側としてはプライバシーやらコストやら
制約が多過ぎてやっぱり不利なんですよね。

失踪人の行方と薬物密輸の謎が絡み合い、
そこから更に空港テロへ繋がっていくことに。
この流れが凄くスムーズで複雑な話の割に
サクサク読めるのは流石の構成の上手さです。
次々と事件を発生させて登場人物だけでなく
読者も陽動していので読んでいて飽きません。
ラストの展開自体は読めてるんですけど
分かっていても阻止できない無力感が痛い。

ただ、シリーズとしては一歩前に進んだ印象。
システムとしては完璧な存在だとしても、
人の執念はそれを超えることが出来る。
人の情を排除してこその完璧なシステムか、
人の情すらも計算してしまうシステムか。
次巻はシリーズの山場になりそうな予感です。

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