2017/06/15

『オー!ファーザー』伊坂幸太郎 感想

オー!ファーザー (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社 (2013-06-26)
売り上げランキング: 60,384

4人の父親を持つ少年が主人公のドタバタコメディ。

基本的にはいつもの伊坂小説という感じで、
ヘンテコな登場人物たちがヘンテコな状況に陥りつつも
なんだかんだで協力して危機を脱するという内容です。

4人の父親がいるというと世間的にはとても駄目な状況ですが、
自分は女性中心のハーレムが結構好きだったりするので
個人的にはそれほど拒否感を持っていなかったりします。
まあ世間的にはとても駄目でしょうけど。

でもこの小説の家族はホント楽しそうで憧れます。
博打好き、インテリ、ナンパ師、体育教師と、
これだけ父親がいれば大抵の事態はなんとかなるでしょう。
もちろん実際に血が繋がっているのは一人だけですが、
産まれたときから一緒に暮らしているのなら
血の繋がりなんて些細なものでしょうね。
ここらへんは重力ピエロに通じるところがあります。

ただ、多恵子や鱒二は好きになれないなー。
いいところもあるんですけど、それ以上に普段の行動が嫌い。
こういう人が嫌がっててもぐいぐい来るタイプは苦手です。
だから富田林さんが鱒二を脅すシーンはスカッとしましたね。
まあこういう人ともそれなりに付き合っておけば
何かの拍子に役に立つということなのかもしれませんが。

とはいえバラエティー豊かな父親たちは面白かったですし、
彼らのおかしな親子関係が羨ましくなりました。
父親たちも結構フリーダムなのに不快感が無いのは不思議。
読んだ後にちょこっと親孝行したくなる作品です。