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『テミスの求刑』大門剛明 感想
テミスの求刑
テミスの求刑
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大門 剛明
中央公論新社
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検察官の仕事にスポットを当てたサスペンス小説。
探偵小説や刑事小説は数多くありますが、
検事小説というのはちょっと珍しいかもしれません。
しかも舞台が三重県で珍しさダブルパンチ状態。
でも割とよく観光している県なのでちょっと嬉しかったり。

そんな三重県で発生した弁護士殺害事件。
容疑者として指名手配されたのは現職検事で、
しかし彼自身は自分は無罪だと主張。
主人公である女性事務官は事件を追っていくうちに、
今回の一件にはかつて自分の父親が殺された事件が
深く関わっていることを知り…というように
話はどんどん広がっていきますし、
容疑者も二転三転するので最後まで退屈しなかったです。

犯罪に対する立場は逆とはいえ、真実を明かすという一点では
協力し合うという検事と弁護士の関係は熱かったですし、
最初から色々なキャラを思わせぶりに登場させつつ
最終的にはきっちりキャラを使い切ったのはお見事。
疑わしきを見逃すべきか罰するべきかというテーマも
重くなり過ぎない程度に上手く捌いています。
途中から出てくるもっさりとした切れ者検事の
頭脳以外はウザさに全振りしたようなキャラも自分好みで、
この設定でシリーズ化してほしくなる作品でした。

…と思ったら弁護士の方が主人公でシリーズ化してたんですね。
そっちも機会があれば手を出してみよう。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学