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『サイバー・コマンドー』福田和代 感想
サイバー・コマンドーサイバー・コマンドー
(2013/08/31)
福田和代

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そろそろ起こってもおかしくないといわれている
サイバー戦争をテーマにしたサスペンス小説。
小競り合い程度なら現実でも既に起こっていますけど、
双方が本気になるとどうなってしまうのか。
サイバー戦争という言葉自体はよく聞くものの
実際の手段としてはよくあるPC間のハッキング系統かと
思っていたのですが、この本を読んでいると
色々な手段が見えてきて改めて怖さを教えられました。

特に面白かったのは工場機械にウイルスを仕込む作戦。
完全に壊すんじゃなくて2割程度精度を落とすみたいな
故障と判断できないレベルを狙われると
確かに対応しにくくてじわじわ被害が拡大しそうです。
後は定番の通信網や交通網を狙う作戦も怖いです。

あと、事の発端が国ではなく民間というのも面白かった。
国家から制御されることに慣れている軍よりも
自由な民間の方があっさり攻撃に踏み出してしまうのは
F5攻撃なんかを見てると実感しやすいですね。
この作品では日中間でのイザコザを扱っていますけど
中国側では一般回線に紛れて軍が暗躍しているせいで
日本側は国からの攻撃として判定が出来ず
自衛隊の反撃もままならないという状況はありそう。
実際のサイバー防衛隊は反撃できるのかしらん。

面白い作品ではあったんですけど、
実際にサイバー戦争が起こった際への対処が
各自の良心に委ねられるというのは歯がゆいですね。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学