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『砂漠の悪魔』近藤史恵 感想
砂漠の悪魔砂漠の悪魔
(2010/09/30)
近藤 史恵

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親友を罠にはめた男が人生を踏み外し
奈落の底まで転がり落ちていくという作品。

正義漢ぶっている親友がうざいという
主人公の気持ちは分からなくもないです。
空気も読まずに正しさだけを主張して
場をかき乱し、他人を傷つけても自分が
正しいと言い続ける姿は本当に鬱陶しい。

ただ、だからといって罠にはめて自殺にまで
追い込んでいいかというとそうではなく。
親友が自殺したという重い事実に加えて
更にそのことをヤクザに知られて脅迫され、
中国で逃げ回る破目になってしまいます。

親友に対するドロドロとした感情や、
罪悪感を抱えて逃げ回る描写は良かったです。
ただ、それだけに終盤のオチがイマイチ。
人と人との問題に関係ない大きな力が
乱入してきて強制的に終わらせた感じです。
なんだろうな。凄く雰囲気は良かったのに。

中国での出来事の中で自分について
深く掘り下げていく流れは良かったので
最後までしっとりと進めて欲しかったです。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学