2012/11/29

『家日和』奥田英朗 感想

家日和 (集英社文庫)家日和 (集英社文庫)
(2010/05/20)
奥田 英朗

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家族をテーマにした短編集。
概ねほのぼのほっこりしている本です。

「サニーデイ」はネットオークションに
はまった主婦の話で、オークションの結果に
一喜一憂する主婦の姿が面白おかしいです。
評価普通に切れるのには笑ってしまった。
オチも家族の温かさが感じられて良いです。

会社が倒産して主夫になってしまった
旦那が主人公である「ここが青山」。
段々と主夫の楽しさに目覚めていく旦那と
仕事を楽しむ主婦の対比が鮮やかですね。
こういう夫婦はもっと増えてもいいと思う。

「家においでよ」は嫁と別居した旦那が
自分好みに家を改造していくというお話。
お互い思いっきり好き放題するというのも
仲直りの手段としてはありなのかも?

「グレープフルーツ・モンスター」だけは
この本の中では異質で微妙にスッキリしない。
なんでこれをこの本に入れたんだろう。

「夫とカーテン」の主役は凸凹夫婦。
前向きで明るく計算なしに突っ走る旦那と、
冷静なイラストレーターである嫁。
嫁の語り口は愚痴っぽいのですが旦那の
行動が前向きなので全体の雰囲気は明るいです。
なんだかんだでいいコンビ。

「妻と玄米御飯」はトリに相応しい一編。
ロハスに嵌る妻やインテリ達を作家である
主人公が皮肉な目で観察するという内容です。
これは奥田さんのリアルな体験なのかな?
色々と物議を醸しそうな内容ではありますが
結局出版されていることを考えると……
二人の夫婦生活は大丈夫なのかしらん?
読者としては非常に楽しかったですけどね!