2011/11/19

『贖罪の1オンス』保科昌彦 感想

贖罪の1オンス贖罪の1オンス
(2011/03/15)
保科昌彦

商品詳細を見る

主人公は玩具会社のサポセンに勤める中間管理職。
しかしその玩具会社に脅迫メールが届いたせいで、
何故か主人公が慣れない犯人探しを担当することに。
という感じで中間管理職の辛さが分かる小説です。

サポートセンターの描写は面白かった。
サポセン小説は結構ある気がしますけど言葉遣いや
心構えにここまで言及している小説は少ないかも。
サポセンという仕事を子供の視点から見た感想も
書かれてたりしてこれがまた納得出来ちゃいます。
確かに理不尽な仕事だよなぁ。

文章もちょっと癖があるけどこれはこれで。
地の文が三人称でありながら○○さんという呼称を
使っているのですが、これが妙に読みやすいです。
一人称と三人称のいいとこ取りみたいな感じですね。

ただ、クレーム対応の描写は良かったんですけど
肝心の事件の展開については後半失速した感が。
作中で重視していた企業と社員とお客のいざこざから
離れて企業問題の方へ転がっちゃった感があります。
企業と客という問題は曖昧にされたような…。
ちょっと消化不良感の残る小説でした。