2011/06/02

『ダブル』深町秋生 感想

ダブルダブル
(2010/09)
深町 秋生

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組織の殺し屋として活躍していた主人公が組織によって
弟と恋人を殺されその復讐に走るという王道アクション物。
顔や声を変えた主人公が古巣である組織に潜り込むという
展開ですが、この緊迫感が実に上手く描写されています。
古巣だけあって周りが顔見知りばかりなのが緊張を煽る。
組織に属している友人とのやり取りは敵対しつつも
友情を感じさせる部分があってなかなか複雑でした。

謎解きに関しては割と分かりやすかったのですが
話の展開としては王道で勢いがありますし、
アクションシーンのキレも良かったと思います。
アクション小説としてしっかり纏まっている一冊かと。

ただ、同作者の過去作と比べるとちょっと毒が抜けたかな。
「果てしなき渇き」のドロドロ感はかなり好きだっただけに
今回のはほんの少し、物足りなさを感じたのも事実でした。
まあ、読みやすさでは断然こっちなんですけどねー。