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2018/09/09

『未来ラジオと人工鳩』 感想

公式はこちら。
laplacian『未来ラジオと人工鳩』応援中!
SFエロゲーメーカーLaplacianの3作目に当たる
『未来ラジオと人工鳩』の感想です。

うーん、前作より粗が目立ってしまったかな。
SFエロゲーなんて多少の粗があるのは仕方がないですし、
そこを話の勢いやキャラの魅力で上手く誤魔化すのが
重要なのですが、この作品はそこが弱かったです。

体験版でも感じていた、かぐやのメインヒロインとしては
力不足という印象は結局最後まで覆りませんでした。
それなのに主人公がベタ惚れしているから違和感が凄い。
意識を共有しているという設定があるとはいえ、
自分の命や家族を捨ててまでかぐやを救うという展開に
最後の最後まで違和感が拭えなかったです。

ここはかぐやへの恋愛感情を掘り下げられなかった
シナリオの怠慢ですが、他のヒロインたちの掘り下げが
ちゃんとされていたかと言われるとそれも微妙なところ。
かぐやよりはマシとはいえ、普通のエロゲーと比べると
恋愛描写はあっさりで、全体的に物足りなさが残りました。

肝心のSF要素は、ループ物にしなかった点は好印象。
鳩による電波妨害やラジオによる情報伝達という設定も
どこか情緒のある雰囲気があって好きですね。
ただ、思いついた設定を放り込んだのはいいものの、
それだけであっさり終わってしまった感があります。
名作と言われるSFゲームの真相が判明したと思ったら
更に別の真相があって…というのが当たり前ですが、
それらと比べると盛り上がりが足りなかったです。


まとめ。
ヒロインの扱いにしても、SF設定にしても
終わってみると雑な印象ばかり残ってしまいました。
前作でも雑な部分はありましたが、
それでも今作と比べるとまだヒロインの個性や
謎解きのワクワク感は強かったような記憶があります。
前作から長所を減らして短所を伸ばすような
内容になってしまったのは残念。

次回作も面白い設定があれば手を出すかもですが、
期待はあまりしない方がいいと心に留めておきます。
2018/07/29

『宿星のガールフレンド夕里編』 感想

公式はこちら。
mirai『宿星のガールフレンド』7月27日発売!
miraiの新作、『宿星のガールフレンド』の感想です。

今回の作品は3部作の1作目。
正直、分割作品って悪いイメージがでかかったのですが、
この作品についてはブラボー!な出来でした。
廉価ゲームとしても1ルートとしてもボリュームは十分ですし、
シナリオとしてもこれだけできっちり完結しています。

分割作品で一番の不安点だった前座ヒロイン臭が
ほとんど感じられなかったのは良かったですね。
謎が残りまくったまま終わられるのは本当に萎えます。
今作も後続ヒロインの方が話がでかくなる可能性はありますが、
それでもあからさまな未完ENDではないなら許容範囲。
プレイ後の不完全燃焼感がほとんどない作品でした。

シナリオの内容も満足度が高かったです。
魔法少女物なのでシリアスやバトルはあるものの、
あくまで主人公とヒロインの関係を深めるスパイスであって、
基本的にはテンポのいい会話の飛び交うラブコメ。
同居人として少しずつ関係を深めていき、
付き合い出してからはひたすらイチャラブするという
エロゲーとしての基本がしっかり抑えられていましたね。

この作品の一番の魅力はヒロインである夕里でしょう。
ネアカでお馬鹿で天才という属性を持つ夕里ですが、
シナリオの方もひたすら彼女の可愛さでゴリ押しする流れ。
挫折知らずの天才故に打たれ弱いところもありますが
そこは主人公が持ち上げてあげればすぐ立ち直りますし、
誉めてくれる主人公にベタベタ懐くところは凄く可愛いです。
普段は主人公のことを凡人凡人と茶化すくせに
主人公のことを好きだという気持ちは明言するので
弄られているにもかかわらず爽快感があるんですよね。
序盤では男嫌いを公言していた夕里が
終盤ではごく自然に結婚を考えているのはとても感慨深い


あと、主人公と夕里の相性も良かったです。
自分のことを凡人と思いつつも努力を怠らず、
夕里の才能を認めてそこを誉めることは躊躇わない。
かといって決して夕里の言いなりなだけではなく
助言やツッコミはしっかりこなすというのは地味だけど良い。
今作のテンポのいい会話は二人がいてこそでしょう。
縁の下の力持ちとしてヒロインを生かせる良主人公でした。


まとめ。
完全に予想をいい方向に裏切ってくれました。
もともと夕里というヒロインは好きだったものの、
分割作品の1作目として微妙な扱いになるのかという不安が
かなり大きかったのですが、完全に杞憂でしたね。
最初から最後まで夕里は可愛かったですし、
良いイチャラブを見た後特有の充実感があります。
最近は年のせいで枯れ気味だったのですが、
久々に「同棲イチャラブは良いぞ…」と思える作品でした。

3部作とはいえヒロインの好みでは夕里一強だったので
夕里編のみ購入する予定だったのですが、
この出来ならマーヤ編も楽しめそうなので購入予定に変更。
作品の良さで掌を返させてくれるのは大歓迎なのです。
2018/06/05

『瞬旭のティルヒア』 感想

公式はこちら

Liar-softの新作でありスチパンシリーズの新作でもある
『瞬旭のティルヒア』をクリアしてみました。

うーん、面白くないわけではないが…という感じでしょうか。
話としては非常に分かり易く、青年剣士・伊庭八郎が
謎の少女・りんとともに戊辰戦争を駆け抜けるというもの。
最初は無表情だったりんが感情豊かになっていく姿や、
そんなりんに少しずつ惹かれていく八郎の姿は
まさにボーイミーツガールの王道を体現したものでした。

設定面でも架空の幕末を舞台にして日本古来の侍と
スチパンらしい蒸気メカがぶつかり合うという
幕末好きとしてもスチパン好きとしても楽しめる作り。
前作に引き続いてニコラテスラが顔を見せるという
ファンサービスもシリーズ物ならではでしょう。

そんな感じでざっくり見てみるなら
かなり面白そうな作品ではあるのですが、
終わってみると全体的に薄味な印象が否めませんでした。
幕末が舞台なだけに大物キャラが多い作品なのですが、
八郎に関係ないところであっさり死んでいくので
物語として凄く淡白に感じられるんですよね。

これだけ脇役同士の争いが多いのなら
上手くやれば面白い群像劇になったかもしれませんが、
結果的には薄味の死亡シーンがたくさんできただけ。
設定は美味しいんだからもう少し練って欲しかったですね。

ライバル役である河上彦斎の薄さも微妙なところ。
見た目は某抜刀斎っぽくて面白かったんですけど、
性格は単なる戦闘狂で掘り下げられる要素はなかったですし、
その割には何度も出てきて悪い意味でしつこかったです。
個人的には戦闘狂キャラは嫌いではないですけど、
こいつとの戦いはあんまり盛り上がらないんだよなぁ。


まとめ。
幕末という素材は良いんですけど出てきた料理は微妙でした。
スチパンシリーズは全て抑えておきたい、
ニコラテスラの極東での活躍が見たいという人でなければ
積極的に手を出す必要はないと思います。
自分的にも一番盛り上がったのは
テスラお爺ちゃんが登場した中盤でしたしね。
五稜郭を飛ばすアイディアはロマンがあって好きですけど。

この出来だと次回作は買わない…とまでは行きませんが、
どんなものが出てくるのか不安を感じてしまいますね。
2018/04/11

『かりぐらし恋愛』 感想

公式はこちら。
『かりぐらし恋愛』を応援しています!
ASa Projectの最新作である『かりぐらし恋愛』の感想です。

前作であるサンカク関係は個別ルートが微妙だったのですが、
今回は最後まで軽快なイチャラブコメディでしたね。
どのルートも特に重い悩みが発生するわけではないので
盛り上がるポイントがないという欠点はあるものの、
そこはテンション高めのテキストで押し切った感じですね。
テンション高めなノリが気に入って買うなら満足できるはず。

シリアスが皆無になったのは前作の反省があったせいか。
ここまでシリアスがないと話は作りにくかったでしょうけど、
何とかルートごとに特徴を出そうとしているのは感じました。
例えば理兎だと二人きりに同棲生活状態になったり、
ひよりだとひよりと一緒に他ヒロインの家に泊まったりと、
イチャラブ形態の差別化をしようと頑張っていたと思います。
二人だけのイチャラブが好きなら理兎ルートがいいでしょうけど、
自分の場合は個別に入ってからも皆でワイワイして欲しいので
理兎以外の3人のルートの方が好みでしたね。

しかしキャラとしては理兎の見せ方は上手かったですね。
体験版時点ではちょっと理不尽気味なキレキャラだったので
あまり印象が良くなかったのですが、体験版以降だと
共通ルートでもかなりデレてくれるんですよね。
ここで早めにデレさせたのは英断だと思います。

逆に杏姉がここまで変わらないのは意外でした。
最初から最後までグータラだったので
自分としてはあまり印象がよろしくないのですが、
ダメ姉が好きな人にとっては変わらない方がいいでしょう。
ルートとしてはダメ人間に振り回される主人公とパパが
面白かったので満足度という点では低くないです。

体験版で好みだった絢花とひよりは期待通りでした。
絢花は妙な家族とのドタバタや絢花のムッツリぶりが、
ひよりはボケキャラかと思わせておいて
実は突っ込みが多いという振り回されキャラぶりが
それぞれしっかりと発揮されていたと思います。

ひよりは前作のツインテ妹が失速したので不安でしたが、
今回はしっかりボケツッコミ役を貫いてくれました。
「こいつホントに自分のこと好きなのか?」と
お互い思ってしまうようなおバカな付き合い方だけど
実際めっちゃ気が合ってる、みたいなカップル好きなので
ひよりルートは特にじっくり堪能させて頂きました


まとめ。
期待にしっかり応えてくれる作品は少ないのですが、
今作は期待していたものをちゃんと見せてくれました。
シリアスが極端に少なくドタバタとイチャラブばかりという
割り切った作りが見事に当たったということでしょう。

ただ、この作りは日常テキストの面白さがあってこそで、
日常がダメだと悲惨なことになってしまうのが難しいところ。
とはいえASaプロはそれを面白く出来る実力がありますし、
次回作もこんな感じでお願いしたいところです。
2017/11/06

『ノラと皇女と野良猫ハート2 -Nora,Princess,and Crying Cat.-』 感想

公式はこちら。
『ノラと皇女と野良猫ハート2』応援中♪
最近アニメでも話題になったノラととの新作である
『ノラと皇女と野良猫ハート2』をクリアしてみました。

内容としては新ヒロイン1人と前作サブ3人のシナリオ、
更に前作ヒロインのおまけシナリオの詰め合わせで、
2というよりは1.5という感じになっています。
とはいえボリューム面では新作1本分に匹敵していますし、
FDではなく2として売っても問題ないといえばない。

ノラととの売りであったギャグやシリアスに関しては
アニメを経たことによってより洗練されたようで、
前作よりも更に万人向けになっているように感じました。
特に軽いノリを維持したままシリアスに突入して
笑いと感動を同時に盛り上げる手腕はお見事。
一部重い場面もあるものの、それを最小限にすることで
全体的に明るい印象を与える構成になっています。
シリアスシーンで流れるポエムは相変わらずですが、
頭が痛くなるような電波ギャグはかなり抑えられていますし、
他人へオススメしやすい方向への進化を感じました。

今回はシナリオ格差については大分解消されていましたが、
それでも一部物足りなさを感じる場面はありました。
アイリス、ルーシア、ノブチナは質、量ともに文句なしですが、
ユウラシアについてはちょっとあっさり気味の内容。
まあユウラシアでこれ以上引き伸ばすのは難しそうですし、
理不尽なほど短かったわけでもないですけど。

シナリオの内容としてはアイリスは規模が大きく、
展開も二転三転するので長い割に飽きなかったです。
アイリスのギャーギャー五月蝿いリアクションも楽しかった。
ノエルは思ってたよりサブに徹していましたね。
ルーシアはシリアスからイチャラブへの落差が凄まじい。
まさかシア姉があそこまでぶっ壊れるとは思わなかったです。
エンド家母も地味にいい味出してて好き。

ノブチナのシナリオは今回一番重かったですけど、
周囲がいつも通りワイワイしているので
いい感じで重さが緩和されていたのは良かったです。
突然のレースゲームには笑うしかない。
あと枕抱えてるイベント絵がクッソ可愛くて死にました。

しかし前作ヒロインのシナリオは短かったですね。
エロゲでよくあるおまけシナリオレベルなので、
もう一堀下げあると期待していると拍子抜けするかも。
アイリスたちのシナリオが気合が入っていたのとは対象的。
まあアイリス自身は他シナリオで見事に空気になりますが…。
もしノラとと3があればここらのバランスが改善点かな。
これ以上キャラが増えると更に難しくなりそうですけど。


まとめ。
基本的にテンション高めのお馬鹿な日常会話で攻めつつ、
要所でほっこり感動させるというノラととらしい作品。
これならアニメから入った人にもオススメできます。
特にアイリス、ルーシア、ノブチナルートは素晴らしく、
これだけで十分元が取れたと思える出来でした。
パト以外の前作ヒロインの出番は控え目ですが、
今回の彼女たちはサブキャラだと思えばこんなもんかなと。

恋愛皇帝→ノラとと→ノラとと2と作品としての完成度は
しっかり上げてきていますし、今から次回作が楽しみです。
果たしてノラとと3になるのか、それとも完全新作になるのか…。