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2018/02/12

『ファイブスター物語 14巻』永野護 感想

ファイブスター物語 14 (ニュータイプ100%コミックス)
永野 護
KADOKAWA (2018-02-10)
売り上げランキング: 6

久々の新刊です。

主役メカがMHからGTMに変わって以降、
イマイチ物語に入り込めなかったのですが、
今回はそんなモヤモヤが一気に吹き飛ばされました。
相変わらずGTMの名前と形は一致しませんし
参戦勢力も多過ぎて状況はゴチャゴチャしているのですが、
その一方で話の方は非常に分かりやすかったのが大きい。

追い詰められたAP騎士団の支部にソープがやって来て、
それに釣られるように様々なメンバーが集結。
最後はバッハトマ連合の大軍に包囲されるものの
みんなの力と助っ人の乱入により粘り勝つという展開。
まるで映画のように綺麗で爽快な流れだったと思います。
基本的な展開は昔のコーラス戦に近いんですけど、
より纏まっていて勢いのある流れになっているところに
永野さんの漫画家としての技量の上昇を感じました。

それは人物描写についても同じで、
エルディアイが人間らしくなっていくところや
ハレーの復活など、人物の成長の見せ方も良かったです。
デコーズがファティマを道具として気遣い始めたのもいい。
あくまで優秀な道具を大事にするという感じですが、
ファティマ側からするとその方が気楽かもしれません。
アマテラスは相変わらず非人間的なところがありますけど、
まああいつはああいうやつだししょうがない。

ギャグ描写も面白くて、ラキシスはいつも通りだし
バランシェファティマたちのノリもぶっ飛んでます。
前々からハイスペックだと言われていた令令謝、
確かにハイスペックですけどノリはウザキャラですね。
にゃーにゃー五月蝿いけど個人的には好きだなぁ。
そんな令令謝を舌戦で撤退させる京も面白過ぎる。

GTMに設定変更が入った前巻は面白さよりも
設定変更への反発が強かったのですが、今回は逆。
FSSはこうでなきゃ…という展開がてんこ盛りで、
GTM編を新しいFSSとして納得させてくれる内容でした。
どのMHがどのGTMになったかとか、根本的に設定が
変更された部分とか把握できていない点も多いですが、
今後も出来る限り追って行きたい作品ですね。
…と言いつついつの間にか20年以上追ってるんだよなぁ。
2018/02/06

『彼方のアストラ』篠原健太 感想

彼方のアストラ 5 (ジャンプコミックス)
篠原 健太
集英社 (2018-02-02)
売り上げランキング: 358

クッソ面白かった。

内容としては熱血友情SFミステリーという感じでしょうか。
楽しい惑星旅行に行くはずだった少年少女たちが
突如遠い宇宙に飛ばされ、時にはぶつかり合いながらも
協力して故郷を目指すという物語です。

この物語の大きな要素は三つ。
一つは故郷に戻る途中で寄る惑星での大冒険。
各惑星ともの個性溢れる生態系が設定されていて、
次の星ではどんなトラブルが待っているのか、
いつもワクワクさせられました。
映画のインターステラーなどに代表される
惑星冒険ものが好きな人にはたまらないでしょう。

もう一つは彼らが遠くへ飛ばされた謎。
二重三重に隠されたSF的ギミックが明らかになり
壮大な設定に繋がっていく流れはお見事。
SFらしいセンスオブワンダーはしっかり感じられました。
最初から読み直すと納得できる伏線も多いですし、
シュタゲやEver17といったこれまでのSFミステリーの
名作ゲームと比べても遜色ない出来だと思います。

そして最後の一つが少年漫画らしい熱血友情要素です。
主人公兼リーダーであるカナタはホント素晴らしい人物。
お馬鹿ではあるものの終始前向きで、
いざというときの行動力も抜群。
最初は彼に対して否定的だったメンバーも
中盤辺りではしっかり彼を認めてるのがいいですね。
特に最初は一匹狼を気取っていたウルガーが
後半は堂々とカナタへの信頼を口にしているのが熱い。
リーダーシップという目に見えにくいものを
これだけはっきり描いた作品は何気に少ないのでは。

5巻という巻数も終わってみればちょうどよかった。
キャラが多いだけにそれぞれを掘り下げるには
これぐらいの巻数が必要でしたでしょうし、
逆にこれ以上長くしてもトラブル解決までの
テンポが悪くなってしまったと思います。
あと5巻なら一気に買って一気に読めるのいいですね。
もちろん連載時に読んでも面白いでしょうけど、
個人的には短時間で一気に読む爽快感を重視したい。


まとめ。
少年漫画的なSFって久し振りに読んだかも。
少年少女たちの友情的な盛り上がりと
SF謎解き的な盛り上がりが絶妙に交じり合っていて、
最高の読後感を味わえる作品になっているのが凄い。
作者である篠原さんにはただただ感謝しかないです。
素晴らしい物語をありがとうございました。

今年はまだ序盤なのにいい作品引いちゃったなぁ。
2016/07/26

『Tokyo 7th Sisters -Sisters Portrait- (1)』 感想

Tokyo 7th Sisters -Sisters Portrait- (1) (カドカワコミックス・エース)
山吹ざらめ
KADOKAWA/角川書店 (2016-07-22)
売り上げランキング: 5,382

今回はアンソロではなく公式コミカライズです。
ナナシス、ゲームのアクティブはそれほどじゃないのに
このコンプティークの猛プッシュは何なのか…。
いやまあブレイクできるポテンシャルはあると思いますけど。

今回のコミカライズは1話ごとに1アイドルに焦点を当てて
各アイドルの魅力をしっかり伝えて行く形式。
デレマスやミリマスは連続ドラマ形式ですけど、
キャラがほとんど知られていないナナシスの場合、
まずキャラ紹介に徹するというのは正しいかもしれません。

今回は6人のアイドルの話が収録されていますが、
どの話もそれぞれのアイドルの個性を生かしつつ
話が被らないように頑張っていると思います。
それぞれの話の元となるカードがあるとはいえ、
そこから上手く話を広げているのはとてもナイスですね。

ハルは王道アイドルストーリーという感じだったのに対して
ムスビはプライベートに焦点を当てているのが面白い。
アイドル同士の絡みが嫌いなワケじゃないですけど、
プライベートでの友達がいるのを見るとほっとします。

レナはレスカ3人組メインでスミレは女子力アピール、
ウエバス、分かってたことですけど漫画だと強いなぁ。
表情豊かでよく動きますし、脇役としても便利な娘です。
スミレはもう清楚な部分があるというよりは
9割ぐらいがお嫁さん成分になってるような気がしなくもない。

カジカはメインヒロインっぽいキャラなんですけど、
ハルと比べるとやっぱりちょっと違いますね。
ハルは若干影があるんですけどカジカは純粋一辺倒というか。
あと3姉妹なので良くも悪くもそれ推しになる面もある。

マツリ姉さんの話はアイドルの話というよりも
ゲーマーなちびっこいお姉さんと遊ぶ話という感じ。
マツリ姉さん自身は純粋に可愛かったんですけど、
アイドルとしてどう推していくかには難しさを感じる話でした。

ゲームのコミカライズには当たり外れがありますけど、
今回のコミカライズは今のところかなり満足度が高いです。
この出来で全キャラ見せてくれるのならとてもありがたい。
1話1キャラだけに途中で終わるとズコーッですけどね。
どうかしっかり全キャラ見せて完結してくれますように。
2016/07/14

『戦国妖狐 17』 感想

戦国妖狐 17 (BLADE COMICS)
水上悟志
マッグガーデン (2016-06-10)
売り上げランキング: 2,347

完結です。
いつの間にか全17巻…長いわ!
しかし最初から最後まで楽しませてくれる作品でした。

今まで何度も言ってますけど、このシリーズ、
10巻は超えないと思ってたんですよね。
最初は迅火編だけで終わりだと思ってましたし、
千夜の掘り下げなんかはもっとあっさりやるもんだと。

しかしいざ第2部が始まってみると
むしろこの物語は千夜の掘り下げがメインという感じで
10巻を超えてもまったく終わる気配が見えなかったですし、
無の民との決戦が始まってからもこれまた長かった。
流石に若干ダレた部分はあったものの、
それでも毎回新刊が出るのが楽しみなシリーズでした。

自分は最終回は98話のようになると予想していたんですけど、
その後の1話があったことで評価が跳ね上がりましたね。
これは自分の価値観では不老不死の人物が不死を捨てるよりも、
不死のまま楽しく生きていく方が好きというのが大きいかと。
不死の寂しさを描くだけでなく楽しさも描いて欲しいとは
常々思ってるんですけど、なかなかそういう作品がない。
そういう意味でもこの最終回を見せてくれたことには感謝です。
もしかしたらこの物語で一番好きな話かもしれません。

そんな感じで、割と全員が好き勝手に生きた結果、
だいたい幸せになるという作品だったこともあって、
読後の爽快感はかなりのものでした。
水上さん、スピサーの方も終わって今は休養中のようですが、
今後も生きる気力を与えてくれる作品をお願いしたいです。
2016/05/31

『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』第12巻 感想


完結です。

ここまで12巻。
本編が6巻だったことを考えると随分長かったですね。
話のテンポも巻数相応という感じでしょうか。
本編は話も分かりやすくてテンポが良かったのに対して、
ゴーストの方はどこかふんわりゆったりしていた印象です。
改めて本編は少年漫画として傑作だったなと。

しかしかといってゴーストが面白くなかったわけではない。
蛇足的な雰囲気が漂っていたのは確かですが、
表ストーリーであるVガンダムのどこか陰鬱な空気と
クロボン特有の青臭さが妙な混じり方をしていて
これはこれでなかなか楽しめる物語でした。

ラストバトル、地球を救うための決戦であるのは
本編と同じなのですが、本編の盛り上がりと比べると
どこか冷たいものを感じるのはキゾ中将のキャラのせいか。
ドゥガチは執念溢れる悪役らしい悪役だったのに対して
キゾはそこまでのものを感じなかったのが原因かな。
ミダスの能力もどちらかというと地味な感じで、
今までの総統機やサーカスのような
ビックリドッキリメカと比べると物足りなさがありました。
ラストバトルでディビニダドが出たのは熱かったですし、
他のサーカス戦で十分楽しませてもらいましたけどね。

しかしこの終わり方だとまだ外伝作れそうだなぁ。
正直、クロボンはもういいかなと思っていたのですが
UC168という未知のの世界が見られるものなら
見てみたいと思うんだから我ながら現金なもんですね。
まあここまで来たらどこまでも付き合いますぜ。